日本のキリスト教会を待ち受ける、ごく近い将来の危機 日本基督教団2030年問題から 

      2018/08/08

1. 日本基督教団2030年問題

日本におけるプロテスタントの最大会派として、2千あまりの教会を擁する日本基督教団に、間近に迫る危機があります。

現状のままで教勢が推移するなら、2030年には、教会員の2/3が、75歳以上となるということです。

「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」という健康寿命が、男性72.24歳、女性74.79歳です。2/3以上が、健康寿命を超えるという状況が来るのです。

現に、役員の平均年齢が70代、80代という教会も少なくありません。

クリスチャンに元気で長生きな人が多いとは言え、劇的な信徒数の増加という奇跡でも起こらない限り、この流れは変わりようがありません。

 

2. 統計から、十数年後に容易に予想されること

2030年問題の影響は、都市部の大教会ほど深刻です。

日本基督教団では、定期的に礼拝出席と献金がある実質的な教会員を、「現住賠餐会員」と呼んでいますが、この「現住賠餐会員」が、100人が30人になれば、会堂や教会活動の維持すら困難になります。

会堂を売って移転縮小するような事例も増えるでしょうが、現在、最後の一灯を灯すかのように会堂建築に精力を傾ける教会はどうなるのでしょうか?

多額の借金を抱え、売るにも売れず、行き詰まり、破産する教会も多く出てくるのではないかと懸念します。

都市部の教会が経済的に多くを負担して地方の小教会を支えてきた、互助制度も崩壊するでしょう。独自の年金制度等も然りです。これは日本基督教団自体の崩壊の危機です。

回帰不能点はとうに超えてしまったのではないでしょうか…。日本基督教団という大船は着実に沈みつつあり、今となっては、これを止めるのは極めて困難だと思えてなりません。

現実的な選択は、余力のあるうちに縮小や合併を行い、十数年後に備えることです。船が沈没し始めているのなら、もはや、救命ボートを用意するしか手立てはありません。

しかし、対応できる教会がどれだけあるでしょうか…。多くの教会は、無策のまま時に至りそうな気配を感じます。

代表的な例として日本基督教団を取り上げましたが、伝統的な多くの教団・教派も、同様の状況に陥っています。特に地方で、その傾向は顕著です。教職者が複数の教会を兼務するのは当たり前ですし、閉鎖される教会も続々と現れています。

3. これからの希望

現実的に状況を見据えれば、悲劇的な要素しか見当たりません。

しかし、信仰的に見れば、これは大きなチャンスです。立派な会堂がなくなり、偉い牧師先生がいなくなったから、信仰がなくなるわけではありません。

ただ、不動産と、目に見える制度や組織がなくなるというだけのことに過ぎません。

私たちが、信仰の本質に否応なしに立ち帰らざるを得なくなるという意味では、むしろ好機と言えます。

4.聖書フォーラムの使命

既存の教会制度が崩壊していく中で、間違いなく主流になっていくのは、一人一人の信者の自発的な働きによる、ホームチャーチや小グループです。

ネット環境さえあれば、いくらでも聴けるメッセージがあります。何十人、何百人も集めようとしなければ、個人宅で十分です。

一つの教会で、一人の専任の牧師を置くというこれまでのあり方をやめて、自給伝道を中心にしていくならば、経済的な負担も、比較にならないほどに軽減されます。

ただ、どんなに小さな群れにも、問題は生じるものですし、孤立していれば、教理的な逸脱も簡単に起こります。

互いに支え合い、励まし合い、学びあえる、顔と顔の見えるネットワークが必要とされるでしょう。また、各グループのリーダーを励まし、導く、巡回牧会者のような役回りも必要とされます。

牧師自体の減少も同時に進行していますから、現在いる専任の牧師は、複数の教会を巡回する役割を担っていくことで、生活を維持していく道はあるでしょう。

一方で、信徒は専任の牧師や教職者に頼らない有りようを具体的に模索していく必要があると思います。信徒にも、牧師同様の教理的な体系だった学びが求められてくるでしょう。

その歩みをすでに始めているのが聖書フォーラムだと実感しています。日本の霊的覚醒の一つの道は、着実に、ここから始まると、わたしは確信しています。

【参考資料】
日本基督教団 伝道推進室報 p7 日本基督教団2030年問題と年齢構成から何を読み取るか?

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