動画&まとめ メシアの受難④ 神に見捨てられた主イエス 十字架と死 ルカ23:32~49
1. 十字架への道
死刑を言い渡されたイエスは,兵士たちに辱められ、十字架を担いで市街を引き回されます。
縦木は刑場に設置されており、実際には横木を担いだようです。大の男が渾身の力で暴れてもびくともしない木となると、横木だけで60~70キロに達します。
ローマの鞭打ち刑は、骨が見えるまで肉を削ぐ残酷なものであり、出血多量のイエスに担ぎきる体力はありませんでした。
途上で果ててしまったのでは見せしめの意味がありません。偶然居合わせたクレネのシモンが徴用され、イエスの十字架を担がされました。彼は後に弟子になったと言われています。
嘆き悲しむ女性たちに、イエスはむしろ、エルサレムに迫る裁きを嘆くよう促しています。
2. 人の怒りを受けられたイエス 午前9時~正午
神殿で祭司のための羊が献げられる午前9時、イエスは十字架にかけられました。
イエスは鎮痛剤として与えられた苦いぶどう酒を拒んでいます。イエスは残された使命のために意識を保たれたのです。
イエスの着物は預言通り、兵士たちがくじで分けました。神殿へ向かう人々がイエスを嘲り、十字架から降りて自分を救えと嘲ります。背後には、十字架の救いの業を断とうとする悪魔が働いていました。
イエスは叫びます。「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分で分からないのです」と。
イエスと共に十字架にかけられた二人の囚人のうち、一人が応答しました。囚人は、イエスが何の罪もなく十字架にかけられたこと。イエスこそ、イスラエルが待ち望んだメシアだったのだと信じたのです。
「あなたは今日、わたしとともにパラダイスにいます」とイエスは言われました。
囚人は、見聞きしたことからイエスをメシアと信じ、恵みによって救われたのです。
3. 神の怒りを受けられたイエス 正午~午後3時
正午から3時まで全地が暗闇に覆われました。暗闇は、かついてエジプトに下った裁きの一つです。この時まさに、イエスに神の怒りが注がれていたのです。
「わが神」と叫んだイエスは、神を父と呼んだ親密な関係を断たれていました。
暗闇はまた、光であるメシア、イエスを拒んだイスラエルの霊的状況を表すしるしでもありました。
午後三時。イエスは渇きを訴え、酸い葡萄酒を口にし、意識を鮮明にして、最後の言葉を発しました。
「完了した(テテレスタイ)」とは、人類の負債が完全に支払われたということです。イエスの贖いは成し遂げられ、神との断絶も終わりました。
「父よ、わが霊を御手に委ねます」とイエスは叫び、自ら命を神に引き渡されました。
死の直後、神殿の幕が裂かれたのは、今や誰もが、キリストによって神に近づくことができることを表しています。
4. まとめ
わたしの身代わりに、イエスが神の怒りの杯を飲み干され、神との断絶と完全な闇を味わわれました。
その犠牲のために、今、私たちは、キリストによって神の恵みを受ける大きな祝福にあずかることができるのです。