聖徒伝70 士師④ 6~8章 ギデオン 臆病者が勇者となるとき
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1.ギデオンの召命 6章
再び背教に陥ったイスラエルを、アブラハムの子孫の一つ、砂漠の民ミディアンが襲い、略奪を繰り返しました。
主は、無名の預言者を遣わし、民の罪を指摘し、悔い改めを求めました。
この時、神が立てた士師が、マナセ族のギデオンでした。
ぶどうの踏み場に隠れて麦を打っていたギデオンに、主の使いが現れ、ミディアンとの戦いに遣わすべく、召命します。
臆病なギデオンは、主のしるしを三度も求め、主は応えられました。
2.ミディアン人との戦い 7章
聖霊を注がれて奮い立ち、北方の4部族から3万の兵を招集したギデオン。しかし、敵の大軍を前に、主は多すぎる兵を絞るよう命じます。
恐れおののいていた2/3の兵士が去りますが、主はさらに少数を選別するよう求めました。
主が選んだのは、膝をつかずに水をすくって飲んだ300名でした。神は、300名のギデオンを選んだのです。彼らは臆病で慎重な戦士たちでした。
恐れるギデオンに、主は偵察を命じます。敵は、敗北を示す夢を見て、ギデオン軍への恐怖を覚えていました。
ギデオンは300人を三隊に分け、全員に角笛と、壷に入れたたいまつを持たせました。
敵軍を囲むように配置すると、交代した敵の見張りが、夜目に慣れない内に、行動を起こしました。
角笛を吹き、壷を打ち壊し、たいまつを掲げ、ときの声を上げたのです。
大軍に奇襲されたと勘違いした敵は混乱し、同士討ちが始まりました。
何より慎重さを求められる戦いで、ギデオン隊は真価を発揮したのです。
3.戦いの後に 8章
今度は敵が逃げ隠れる番でした。敵の首長ゼエブが、ぶどうの絞り場で殺されました。立場が逆転したのです。
ヨルダン川を渡り、追走したギデオン隊は、東岸の同族の町で食料の補給を求めますが、ミディアンの復讐を恐れた彼らは、断りました。
神への裏切りに等しいゆるされがたい行為でした。
残存部隊を討ち取ったギデオンは、裏切りの町スコテの長老たちに懲らしめを与え、ペヌエルに至っては、聖絶しています。罪の深さがうかがえます。
討ち取った敵の中には、イシュマエル人もいました。アブラハムの子孫であり、後のアラブ人の先祖です。
ギデオンは、彼らの飾りを集め、20kgもの金と、豪華な織物でエポデを造りました。本来、大祭司だけに着用をゆるされエポデを勝手に造ってしまったのです。
イスラエルはやがて、このエポデを崇めるようになりました。40年の平和の後、ギデオンは死にました。
4.臆病者の神の勇士ギデオンに学ぶ
主は、ギデオンの臆病さをも用いられました。主に従う道を歩んだなら、自分の性質など、最早関係ありません。
福音を信じた者は、新生し神の御霊を受けています。言い訳の余地はありません。できないと言うのは、やらないことを選んでいるだけのことです。
主が必ず助けて、用いてくださいます。恐れず一歩を踏み出しましょう。