聖徒伝88 ダビデ篇④ Ⅰサムエル記23~24章 サウルを見逃すダビデ 「神への忠実を貫こう」
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1. 荒野の追撃と逃走 23章
主の促しを受けたダビデは、ペリシテ人を討ち、ケイラの町を救いました。
これを知ったサウルが兵を召集しますが、ダビデは、主の警告に従い、荒野へ逃れました。
ヨナタンは、ダビデを訪れ、ダビデが王となるとサウルも知っているのだと彼を励まし、契約を結びました。
ジフ人の密告でダビデの居場所を突き止めたサウルは、周到に情報収集し、自ら兵を率いて討伐にやってきました。
ダビデは、険しい岩場が続くマオンに逃れるほかありませんでした。
いよいよ追い詰められた時、サウル王にペリシテ急襲の報が入ります。これが運命の分かれ目となり、ダビデは、九死に一生を得たのでした。
2. ダビデ、サウルを見逃す 24章
死海のほとりのオアシス、エン・ゲディの岸壁の要害に落ち延びたダビデ。これを知ったサウルは、3000人の精鋭部隊を率いてやってきました。
目的地を目前に、用を足すため洞穴に入ったサウル。なんとそこに、ダビデが潜んでいました。
神が与えた復讐のチャンスだといきり立つ部下をいさめたダビデは、サウルの衣の裾を切り取っただけでした。
ダビデは、洞穴を出たサウルに呼びかけます。私は主が油注がれた主君に手を下すことはないと。呼びかけの最後、ダビデは、裁きを主の御手に委ね、神に救いを求めました。
これを聞いたサウルは声をあげて泣きました。「私によくしてくれたダビデを、私は殺そうとした、ダビデは必ず王になると確かに知った」と。サウルははじめて、ダビデを王と認めたのです。
本当にダビデを王と認めたのなら、サウルはすぐさま、王権を委譲するべきでした。しかし、サウルは、そのまま家へ帰っていきました。口先だけで、真実の悔い改めではなかったのです。
3. ダビデがつかんだ希望の源
世の不条理のただ中で苦難を乗り越えるために必要なのは、まずなにより主に聴き従うこと。そして、主を恐れ、敵への裁きは主に委ねることです。
苦難を通し、己の無力さを思い知らされたダビデが望んだのは、自分が王になることではなく、真実の王が来られることでした。
ダビデの詩篇のそこかしこで、来たるべきメシアの姿が歌われています。
女の子孫、ユダの末裔として来られるメシアこそ、真実に油注がれた方。約束のすべてを成就し、信じる者を救う、恵みと真実の神なのです。
信仰とは、神が示した約束への信頼の応答です。今の時代に求められるのは、福音を信じ、キリストの律法に従うことに他なりません。そして、与えられた最大の使命が、福音宣教です。
30倍、60倍、100倍の実を結ぶ者になりましょう。必要なのは、主に信頼し、遣わされ福音を告げる、それだけです。
人に人の期待に応える余力はありません。シンプルに主に与えられた使命に生きましょう。
これ以上そぎ落とすものなど何もない、主の永遠の真理に立ちましょう。主を待ち望みつつ。