聖徒伝98 ダビデ編14 サムエル記第二13~14章 ダビデの深刻な家庭問題
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1. 息子たちの暴虐と復讐 13章
ダビデの長男アムノンは、ヨナダブの知恵を借り、三男アブサロムの妹タマルを呼び寄せ、犯し、捨てました。
アブサロムは2年越しで復讐を果たします。祝いを口実に王子たちを招き、酔わせたところで兄アムノンを殺害したのです。
ダビデは息子の死を嘆き悲しみました。アブサロムは、母の故郷ゲシュルに逃れ、3年間そこにいました。
2. アブサロムの追放と帰還 14章
王のアブサロムへの愛情と葛藤を知っていた将軍ヨアブは、入れ知恵を授けた一人の女を王の下へ送りました。
女は、陳情を語ります。
“止める人もなく、息子たちが争い一人が死んだ。親族の怒りから残った息子を助けて欲しい”という内容でした。
息子に手を出してはならないというダビデの裁定を受けた女は、王は追放した者を戻していないと訴えます。
あまりにあからさまな内容に、ダビデは、ヨアブがアブサロムのことで女に訴えさせたのだと察しました。
ダビデは、アブサロムの帰還を認めましたが、会うことはしませんでした。
アブサロムは、イスラエルでも秀でた美しさを持ち、それを誇ってもいたようです。
しかし、王には会えません。
ヨアブに王への仲介を二度求め、無視されたアブサロムは、家来に命じて、ヨアブの畑に火をつけました。
飛んできたヨアブに、アブサロムは、殺されてもいいから王の顔を排したいと訴えました。
アブサロムは、力業で王との面会を果たし、ダビデは本意でない形で、息子との和解を示すことになりました。
3. ダビデに学ぶ刈り取りの重さ
一連の問題の根は、ダビデが犯した罪の刈り取りです。
バテ・シェバと姦淫し、ウリヤを殺し、主に忠実な僕の家庭を破壊した、ダビデの家庭が崩壊していきました。
罪は、霊的視界を曇らせます。
アムノン、アブサロムの罪を察知することも、正しく裁くこともダビデにはできませんでした。そのことが次回、さらなる悲劇を招くこととなります。
タマルは、律法とイスラエルの誇りに必死に訴えながら、兄に犯されました。
あまりに不条理な結末。しかし、それがこの世界の現実です。
人はどうしようもない罪人で、世界は恐ろしく深い闇の中にあります。だから、罪なき神の子イエスが、犠牲にならねばならなかったのです。
なぜ、という問いへの答えは、主イエスの十字架にしかありません。
私にはどうしようもない罪があると認めた人は幸いです。絶望の中で導かれるたった一つの道があります。
「主イエス・キリストは、私の罪のために十字架にかけられた」 それだけが、私の救い、絶望の闇に差し込む一筋の光です。
葬られ、死を打ち破って復活されたイエスは、信じた者に、罪からの完全な解放をもたらしてくださいます。
罪なき世界に罪なき者として、永遠に住まわせられる時が来るのです。