聖徒伝112 ソロモン篇6 列王記第一9~10章 シェバの女王の訪問
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1. 神殿奉献 9章1~9節
再び現れた主がソロモンに求めたのは、主への全面的信頼と正直さであり、律法を守ることでした。
イスラエルが罪に陥れば、異邦の地で捕囚となり、神殿も破壊されるとも告げられました。
2. ソロモンの業績 9章10~28節
神殿建築に貢献した異邦人の王ヒラムにソロモンはガリラヤの町々を贈ります。
ヒラムが固辞したため、ないに等しいと呼ばれたこの地が、将来、メシアの活動の中心地となるのです。
神殿完成当初、ソロモンは神殿を厳格に聖別し、ささげ物も絶やしませんでした。
各地に要塞を築き、船団を組織し、南方との貿易も行いました。
3. シェバの女王の訪問 10章1~13節
約2千kmを旅して、アラビア半島南部からやってきたシェバの女王の問いに、ソロモンはことごとく答えました。
女王が何より驚いたのが、神殿のささげ物だったことは、彼女の信仰的感性を示しているのでしょう。
女王は、ソロモンに知恵と繁栄を与えた、イスラルの主を賛美しました。
信仰告白に等しい内容に驚かされます。
女王を通して、主の御名は、諸国に広がっていったことでしょう。
4. ソロモンの栄華 10章14~29節
ソロモンの治世では、金はトン単位で換算され、銀は価値のないものと見なされるほどでした。
全世界が、主がソロモンに与えた知恵を聞こうとエルサレムに上ってきたとあります。
来たるべき千年王国では、エルサレムに全世界の民が上ってきます。ソロモンの栄華すら、その影に過ぎません。
ソロモンは、エジプトから仕入れた戦車や馬を、北方の国々に輸出していました。
後に、背教のイスラエルは、北方の国々に苦しめられることとなります。
軍隊を増強し、莫大な富を得た王国に差す暗い影がありました。
5. シェバの女王の信仰に学ぶ
主イエスは、贅を尽くしたソロモンの衣装も、一輪の野の花に劣ると言われました。
どんなに優れた人の技も、創造主の御業に遠く及びません。
一方、シェバの女王を、主イエスは確かな信仰者と認めています。
神の知恵を求めた女王は、やがて、主イエスと共に王国を治めるものとされます。
女王は私たちの先達です。福音を信じたすべての者は、ユダヤ人も異邦人も、王の王イエスの共同統治者として、神の国を治める時がくるのです。
素晴らしいものを心から称賛できる女王の謙遜に学びたいと思います。
私たちには嫉妬という厄介な感情があります。克服の道は他者を祝福することです。
シェバの女王は、ソロモンに渾身の祝福をささげ、はるかに大きな神の祝福を得ました。
聖書が記すのは、「昔は良かった」という話ではありません。
神の民である信仰者一人一人に求められるのは、過去の栄光にしがみつくことではありません。
約束された将来の究極の栄光を見上げ、心にとめ続けることをこそ、覚えたいと願います。