聖徒伝113 ソロモン篇7 列王記第一11章 ソロモンの罪
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1. ソロモンの罪 11章1~8節
ソロモンは、晩年、異邦人の妻や側女たちが持ち込んだ偶像に心捕らわれてしまいました。
オリーブ山に多くの偶像の祭壇が築かれるに至ったのです。
2. 神の怒り 11章9~13節
神の警告を二度も受けた挙げ句、ついにソロモンに裁きが告げられました。
王国は二つに引き裂かれ、王の一族には、二部族だけが残ると。
それでもなお、ソロモンの存命中の裁きは避けられました。
ダビデの信仰ゆえ、主は憐れみを示されたのです。
神は、怒るに遅い、憐れみ深い方です。
しかし、主の忍耐を軽んじ続けるなら、厳しい裁きが待っています。
3. 敵対者たち 11章14~25節
ソロモンの裁きのため、神が用意されていたのが、エドム人ハダドでした。
将軍ヨアブの殺戮からエジプトに逃れたハダドは、帰還後、ソロモンの治世における敵対者の一人となりました。
エリヤダの子レゾンも、北方のダマスコを拠点にソロモンに敵対しました。
4. ヤロブアムの召命 11章26~43節
国内で神が起こした敵対者が、エフライム人のヤロブアムでした。
やもめの子で苦労人だった彼は、有能さを認められ、ソロモンに重用されました。
ある日、ヤロブアムの前に預言者アヒヤが現れます。
アヒヤは、着ていた新しい外套を12切れに引き裂くと10枚をヤロブアムに渡しました。
イスラエルの十部族の王になると告げたのです。
神の掟と命令を守るなら、あなたの家を建てようと主はヤロブアムに命じました。
明確な王への召命でした。
主は、ソロモンへの罰は永遠の裁きではないとも告げられています。
なおも注がれる神の憐れみがありました。
ソロモンは、王としての40年を務め、死んで葬られました。
5. 打ち砕かれて恵みを得よう
知恵を与えられ、律法を熟知し、神の直接の警告を受けたにも関わらず、それが、ソロモンの罪の重さです。
分かっているのに罪に至る。それが人間であり、私です。
聖書は、私たちに罪の現実を突きつけます。
ソロモンですら、こんな罪に陥るなら、まして自分は、と問われます。
まともに己に向き合えば絶望するしかありません。永遠の救いの約束だけが、罪に向き合う土台です。
主に信頼する者だけが闇に直面できるのです。
ソロモンは最高の知恵を得たゆえに、誰よりも深く世に絶望するに至りました。
伝道者の書には、栄華を極めたソロモンの諦観が皮肉をも散りばめて、赤裸々につづられています。
ソロモンのたどり着いた答えは、「主を恐れ、主の命令を守れ」という、何度も律法に記された大原則でした。
その本質は今も変わりません。
再臨の主イエスを恐れ、初臨の主イエスの命令を堅く守りましょう。
ただ一つの救いの福音に立ち、立ち続けていきましょう。
福音を信じ、罪赦された者は、罪を思い知らされることすら恵みと味わい知らされるのです。