聖徒伝116 南北の王篇3 列王記第一15~16章 イスラエル・ユダの分断の定着
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1. 南の王たち 15章1~24節
南の二代目アビヤム(アビヤ)の母は、ダビデに背いたアブサロムの娘マアカで偶像礼拝者でした。
アビヤム自身も主の道を逸れましたが、ダビデのゆえに王の系譜は守られます。
三代目アサは、主の目に適う信仰者・善王でした。
神殿男娼を追放し、偶像を焼き、母マアカすら退位させました。
北王国にラマを占領されたアサは、神殿の宝物を贈り、仇敵アラムに庇護を求めます。
アラムの北王国侵攻の隙に、ラマを取り戻したアサでしたが、神によらず、アラムにより頼んだ不信仰の報いを晩年に受けました。
2. 北の王たち 列王記15章25~34節
ヤロブアムの悪の道を歩んだ北の二代目ナダブは、ペリシテ人の町ギベトンを攻略中、部下のバアシャに殺されました。
こうしてヤロブアムの一族は滅亡しました。預言者アヒヤのヤロブアムへの預言が成就したのです。
3. 混迷を極める北王国 16章
三代目バアシャも悪の道を進み、預言者エフーに、ヤロブアム同様の悲惨な最期を告げられます。
四代目エラは、即位の二年後に、戦車隊長ジムリに殺され、一族皆殺しとなりました。
四代目ジムリに至っては、たった7日間の王位でした。
ペリシテのギベトンを攻略中の軍がオムリに率いられて引き返し、ジムリを討ったのです。
オムリは、前半の6年間、内戦に明け暮れ、実質北王国を支配したのは後半の6年間だけでした。
オムリが買い取った山に建てた町がサマリアでした。
これ以降、サマリアが北王国の中心地となります。
罪の道を歩み、死んだオムリの子アハブが、五代目の王となりました。
ヤロブアムの道すら軽いとしたアハブの罪は、偶像礼拝者の悪女イゼベルを妻としたことでした。
アハブは、サマリアに偶像を建て、礼拝したのです。
この時代、エリコを再建したヒエルの子が、ヨシュアへの主の預言通り討たれています。
悪の極まる時代でした。
4. 混沌の時代に希望を見いだすには
ヤロブアムの悪の道を歩み続けた北の王たち。
罪は、壊れたレコーダーのように繰り返し、劣化していきます。
一方、南には善王が現れ、信仰が保たれていきます。ダビデへの主の約束が、ユダの王の系譜を守ったのです。
偶像礼拝は、欲望のその橋しのぎです。
陳腐で単純な罪の悪循環から抜け出すために必要なのは、神の約束への信頼に他なりません。
真実に持続可能なのは、全知全能の神のご計画だけだと知りましょう。
異常な事件が、起こっては忘れ去られ、世の罪の悪循環は加速しています。
激流の中に立たせられた私たち、足をすくわれるのは一瞬です。
流れ去るだけの本質でないものに、心を囚われないようにしましょう。
堅い信仰の岩盤の上に、自分の信仰を打ち立てましょう。
私の罪のために十字架にかけられ、死を打ち破って復活されたキリストこそ、私たちの信仰の土台。
聖書全体を貫く柱です。
聖書の学びを深めるほどにメシアを知り、私の命は強められていきます。
御言葉が、成長と変容をもたらすのです。