聖徒伝139 預言者たち5 アモス書1~2章 諸国民への裁き
【資料はこちらからどうぞ➡】139_預言者たち5_アモス書1~2章_諸国民への裁き_220703
1. 周辺諸国への裁き 1:1~10
田舎町の羊飼いだったアモスは、預言者として遣わされます。
アモスは、主の目には、正統な預言者の系譜を継ぐ者でした。
アモスを通してまず告げられたのは、周辺諸国の裁きでした。
神の怒りが、ついにアラムのダマスコに下ります。彼らはイスラエルを略奪した罪を問われました。
新興勢力の新アッシリアに、やがてアラムは滅ぼされてしまいます。
次は、久しくユダを虐げてきたペリシテです。
海洋都市国家として栄えた町々は、ガザを筆頭に滅亡します。
フェニキアのツロは、ヒラム王の時代には、ダビデと友好関係にあり、神殿建設にも多大な貢献をしました。
にも関わらずイスラエルを虐げた罪が、彼らに重くのしかかります。
2. 兄弟民族への裁き 1:11~2:3
続いて挙げられるのは、イスラエルの兄弟民族。まずエサウの子孫エドムの裁きが告げられます。
執拗に神の民を苦しめた責任が問われるのです。
アンモンはロトの子孫です。彼らもエドム同様の罪によりアッシリアに滅ばされ、捕囚として引いて行かれます。
モアブもロトの子孫。彼らは同じく兄弟民族のエドムを辱めました。
王の骨を焼くのは、死者への最悪の冒涜です。
モアブは一際厳しい裁きを受け、徹底して破壊されることとなります。
3. ユダとイスラエルへの裁き 2:4~15
周辺国の裁きを喜んで聞いていたベテルの人々も顔色が変わったことでしょう。
同胞ユダの裁きが告げられたからです。
そしてついに、イスラエルの罪が宣告されます。三つの罪が告げられます。
賄賂で裁きを曲げ、同胞を売ったこと。
性的・霊的姦淫を犯したこと。
さらに不当な搾取の上に偶像の酒宴を開いたこと。
強大な敵を滅ぼし、約束の地に招き入れた主をイスラエルは裏切ったのです。
収穫で満載の荷車で押しつぶすと主は言われました。
本来、恵みであるはずのものが、主に逆らった者には、厳しい報いとなって襲い来る。
それが、神の裁きの本質です。
4. 自分自身を聖別しつつ世を歩もう
諸国民の裁きの基準は、神の民にどう接したか。
一方、イスラエルは、律法に従ったかどうかが問われます。
主は民に、世からの聖別を求められます。
教会時代の信仰者は、世のただ中で聖別される必要があります。
そのために一人一人に聖霊が与えられています。
クリスチャンの大原則は、神の国と義を第一に求めるなら、すべての必要は満たされるということです。
主に遣わされたアモスの最大の強みは、世にあっては何者でもないことでした。
それゆえ主は彼を用いたのです。
正規の預言者教育は受けずとも、彼は、熱心に主の御言葉を求める者でした。
各々で判断すべきことと、絶対に譲ってはならない聖書の基準を明確に区別し、主に徹底して従うべきです。
自らの聖別のため、思い切った決断が求められることもあるでしょう。
主の声を確かに聴きとったなら、実行するのが間違いなく最善です。
信仰は、福音を信じる決断から始まりました。
私たちの成長の聖化の過程でも、さらなる決断が求められます。日々問われているのを感じます。