動画&まとめ ①マルコ福音書 プロローグ 「心の道を平らにならせ」 ~イエス・キリストの福音のはじめ~
0. メシア登場前夜 中間時代
BC587のバビロン捕囚から70年後、ペルシャに解放され、帰還したイスラエルの民が神殿を再建しますが、そこに神の栄光は宿っていませんでした。
BC333年には、ギリシャのアレクサンドロス大王に征服され、その後はセレウコス朝シリアの支配が続きました。
マカベヤ戦争で一時独立を果たすも、BC63年には、ローマに征服されました。
人間中心のギリシャ文化の影響により、堕落した信仰の回復を訴えたのがパリサイ派でした。しかし、彼らは、人間が付け加えた口伝律法を神の律法と等しいものとし、長年の苦難を経て、イスラエルのメシア待望は、非常に高まっていたのです。
1. 洗礼者ヨハネの呼びかけ
マラキ以来の預言者として現れたのが洗礼者ヨハネ。彼は、メシア到来が間近だと説き、人々に悔い改めのバプテマを求めました。
主が約束されたメシアを待ち望む、信仰への回帰を訴えたのです。
メシアは、最高にして最後の預言者ヨハネすら足下にも及ばない存在であり、人々に聖霊のバプテスマ、つまり、完全な新生、救いをもたらす方なのです。
2. メシアの公生涯の始まり
ヨハネのもとに、ナザレのイエスが来られ、ヨルダン川でバプテスマを受けました。天が避けて聖霊が下り、これを喜ぶ天の父なる神の声が響き渡りました。
バプテスマとは、死んで生まれ変わること。イエスは究極の犠牲の小羊として、人の罪を贖うために十字架にかけられ、死に勝利し、復活するために来られたのです。
主イエスが、ご自身の使命に染め上げられたその時から、メシアの公生涯が始まったのです。
3. まとめと適用
神に反逆し、暗闇を歩んできたイスラエルに、主は、ヨハネを通して呼びかけました。
メシアを迎え入れるために必要な備えとは、自分の罪を思い知り、打ち砕かれ、ただ主に救いを求めることです。
イスラエルは、苦難の中で、ただ主を求める信仰へと導かれたのです。
打ち砕かれた魂を持って主を求める。私たちは、常にその原点に立ち返ることを求められます。
“私は、私を、自力で変えることはできない。自分の力では主の業は成し遂げられない…。”
現実が私たちを打ちのめしますが、自分の無力さを思い知ることが、私たちの力になるのです。
打ち砕かれる時にこそ、明らかになる自分の使命があります。備え、砕かれ、実行して行きましょう。共におられる主イエスが、私たちの一歩一歩を導いてくださいます。