聖徒伝10 アブラハム② メシアの影を追いかけて 試練と祝福 創世記13~14章
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1. ロトとの別れ 13:1~18
エジプトで得た富が原因で、アブラムとロトの奴隷の間に争いが起きました。
アブラムは別離を決め、先にロトに行き先を選ばせました。豊かな低地、ソドムが、ロトの選んだ場所でした。
我が子同様に可愛がっていた甥ロトとの別れ。
その後、主はアブラムに、ナー(please)という嘆願の言葉で呼びかけます。
「どうか目を上げて、四方を見渡してはくれないか。」
神が優しく告げたのは、人智を超えた約束でした。
見渡す限りの地を、アブラムと子孫に与え、数え切れないほどに子孫を増やすと、主は言われたのでした。
2. 帝国の侵略とロト奪還 14:1~12
シヌアル(後のバビロニア)が、4つの帝国軍を率いてカナン東部を襲撃、壊滅。ソドムにいたロトが虜囚とされてしまいました。
アブラムは、318人の精鋭を率いて、北方のダマスコまで帝国軍を猛追します。
夜襲し、勝利したアブラムは、ロトと家族、ソドムから奪われた人々や財産までも取り返したのでした。
圧倒的戦力差をひっくり返した奇跡の勝利には、神の助けがありました。
この事件により、一人のヘブル人(放浪者)に過ぎなかったアブラムの名が、一夜にしてカナン全土に轟いたことでしょう。
3. メルキゼデクの祝福 11:17~24
凱旋したアブラムを迎えたのが、ソドムの新王とメルキゼデクでした。
正体不明のメルキゼデク。ユダヤ伝承では、ノアの息子セムとも言われる彼は、唯一の神に仕える祭司でした。
聖書は、罪ある人は、仲介者なくして神の前に立てないと教えます。
王であり祭司であったメルキゼデクは、来たるべきメシアのひな形です。
アブラムは、メルキゼデクの祝福を受けた一方、神への反逆者ソドム王の間には、明確に境界線を引きました。
まとめ. 私たちの王であり祭司・主イエス
人と神との真の仲介者は、完全な人、完全な神でなければなりません。
神と等しい神の子でありながら、人となられ、罪を犯さず、十字架で贖いの死を成し遂げられた。
この主イエスこそ、真実の大祭司なる方なのです。
アブラムが、主の約束を受け取ったように、主イエス・キリストの約束を受け取り、心に刻みましょう。
主イエスの十字架の贖罪と復活を信じたすべての者が、来たるべき神の国の共同相続人とされているのです。
【ヘブル人への手紙 4:14~16】
「さて、私たちのためには、もろもろの天を通られた偉大な大祭司である神の子イエスがおられるのですから、私たちの信仰の告白を堅く保とうではありませんか。
私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。
罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです。
ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」