聖徒伝44 モーセ⑱ 民数記21~25章 青銅の蛇・バラムの預言 主がすべてを支配される
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1. 青銅の蛇 三度の戦い 21章
カナン南部ネゲブでの40年ぶりの戦いには、敵を滅ぼし尽くし、すべてを主に献げる、「聖絶(せいぜつ)」が求められました。
イスラエルは、カナンに対する神の裁きの器として用いられていきます。
神が人類を裁くために、大洪水を起こし、罪の極まったソドムとゴモラを天からの硫黄の火で滅ぼしたように、カナンの罪を裁くために、イスラエルを用いられるのです。
エドムの地を200kmも迂回する途上で、不満を爆発させた民は、天からの奇跡のパンであるマナを、「みじめな食べ物」と言ってけなしました。
主は、燃える蛇(毒蛇)によって民を裁き、民は主への罪を悔い改めます。
主が示した救いの方法は、青銅の蛇を造り、仰ぎ見ることでした。
青銅の蛇は、メシアの影です(ヨハネ3:14)。
青銅の蛇に毒はないが、毒を癒やします。メシアには罪がないが、罪を赦されるのです。
ヨルダン川東岸に至ったイスラエルは、和平を拒んだ、アモリ、バシャンと戦い、勝利を収めました。
2. バラムの預言 22~24章
アブラハムの甥ロトの末裔であるモアブ。その王バラクは、イスラエルに対する恐怖に捕らわれていました。
バラクは、ユーフラテスから同族の呪術師バラムを呼び寄せ、イスラエルを呪わせようと、使者を送りました。
バラムは、呪いの常道に従い、敵の守り神である主(ヤハウェ)との取引を試みます。
しかし、主に妥協の余地などありません。
呪いの条件を満たせないバラムは、バラクの使者を追い返しました。
ところが、バラムは、報酬に目がくらみ、主の警告を無視して出発します。
この時、主の使いが現れ、ろばの口まで開かせて、バラムの目を開かせました。
主の使いが厳しく命じたのは、主の告げることだけを告げよ、ということでした。
モアブで、イスラエルを呪おうとしたバラムの口から出たのは、祝福の言葉でした。
呪おうとしても、口を開けば、祝福の言葉しか出てこない。このことが繰り返されました。
イスラエルを祝福するしかないと観念したバラムに、神の霊が降りました。
この時のバラムの祝福の言葉には、メシア預言が含まれています。
「イスラエルから一本の杖が起こり、モアブのこめかみを、すべてのセツの子らの脳天を打ち砕く(民24:17)」
すべての人類は、アダムの子セツの子孫であり、神の恵みに対する応答の責任があるのです。
3. バラムの罠 25章
バラムは悔い改めることなく、むしろ、モアブの女たちに誘惑させ、イスラエルを姦淫させました(民31:16)。
性的姦淫は、モアブ人の偶像を崇める霊的姦淫へ陥り、イスラエルは、主によって厳しい裁きを受けました。
主の目に適ったエルアザルの子孫が、祭司の系譜を受け継ぎました。
4. 祝福か 呪いか
すべての異邦人は、アブラハム契約の「祝福と呪い」の付帯条項を突きつけられています。
すなわち、イスラエルを祝福して祝福されるか。呪って呪われるか。ということです。
福音を信じた者が、イスラエルに示された神の計画を信頼するのは、当然のことです。
神の民イスラエルの悔い改めと救いを祈り、彼らに福音を告げることが、異邦人信者の重大な責務です。
「まず、神の国と神の義を求めなさい」
神のご計画の全貌を余すところなく解き明かして行きましょう。
その時、聖霊が私たちを助け、必要のすべてを満たしてくださいます。