動画&まとめ ㉚使徒の働き28章 「今なお続く使徒行伝」 ~パウロ、マルタ島を経て、ローマへ~
1. マルタ島にて 28:1~10
漂着したマルタ島で、焚き火をくべていたパウロは、蝮に噛まれても何事もなく、島の人々は、驚嘆しました。
「蛇をもつかみ、毒を飲んでも害を受けない(マルコ16:17~18)」というイエスの預言は、一人の信者ではなく、一つのキリストの体である普遍的教会に現れるしるしと理解するべきでしょう。
「病人に手を置けば癒される」ことも、首長の父親の癒しで実現されています。
奇跡は、必要な時に主ご自身がなされます。私たちは、祈り求めたなら、主に委ねて結果を受け入れるだけです。
パウロを通して現れた奇跡によって、マルタ島で多くの人々が福音を信じ、救いへ導かれることとなりました。
2. マルタからローマへ 28:11~16
冬が過ぎた3ヶ月後、一行は、ギリシャ神話の神デオスクロイの船首像のついた、アフリカのアレキサンドリヤの船に乗って出港します。ルカは、珍しい取り合わせの船に、イスラエルの神を異邦人に伝道するためローマに向かうパウロの姿を、重ねたのかもしれません。
一行は、極めて順調な航海を経てローマにたどり着きました。70kmも手前の町まで出迎えた兄弟たちは、パウロの手紙に心動かされた人々だったのでしょう。
歴戦の勝者だったローマは、幾度も凱旋の勇者を迎えてきたことでしょうが、パウロの一行はまさに、主による勝利者として、凱旋を果たしたのです。
これまでの成果に加えて、ここローマでさらに多くの魂が、主によって勝ち取られようとしていました。
3. ローマでの宣教 28:17~30
3日後、呼び集めたユダヤ人指導者たちの前で、パウロは自身の潔白を弁明し、メシアの来臨という「イスラエルの望み」のために囚われたのだと語りました。
ローマまでは、パウロへの誹謗中傷も届いておらず、ユダヤ人たちは中立な立場で、イエスについて聞かされました。
結果はやはり、信じる者と拒む者とに分断、ユダヤ人の多数は拒否しました。
立ち去る彼らにパウロは、イザヤの預言(イザ6:9~10)を告げます。
イエスをイスラエル指導者が拒んだように、ローマのユダヤ人の多くも、パウロから福音を聞きながら、それを拒んだのです。以降、ローマでのパウロの宣教は異邦人に向けられました。
2年間の軟禁中も、パウロは、「少しも妨げられることなく」福音を宣べ伝えたとルカは記します。神の計画の前には、どんな困難も問題ではありません。
4. あなたに引き継がれた使徒の働き
使徒から私たちに託された使命とは、福音を伝え、人々を教え導くこと。救われるべき異邦人すべてが救われる教会の完成の時まで、それは続きます。
この時代には、困難があり、道を外れる人も、偽りの信者もいます。
しかし、それでもあなたは、堅く福音に立ち、宣べ伝えていきなさいと、促されています。
クリスチャンの道は常に、福音宣教によって、福音宣教のために拓かれるのです。