聖徒伝23 ヨセフ① 聖徒伝㉓ 創世記37~38章 ヨセフの義とユダの罪 神のビジョンに生かされて
【メッセージアウトラインPDF】23_ヨセフ1_ヨセフの義とユダのつみ_200216
1. 夢見る人ヨセフ 創37:1~36
ヤコブは、愛妻ラケルの初子ヨセフを長子扱いし、寵愛していました。一方、10人の兄たちは憎悪していたのです。
ある時ヨセフが見た二つの夢は、両親と兄弟が、ヨセフにひれ伏すというものでした。兄たちは激しく嫉妬しました。
ある時、父の使いで来たヨセフを、兄たちは捕らえ、殺そうとします。長兄ルベンは、穴に投げ込むだけにさせて、後で助け出す算段を立てました。
ところが、その間に、兄たちは、通りがかったイシュマエルの隊商に、ヨセフを売り払ってしまったのです。言い出しっぺが、四男のユダでした。
兄たちは、ヨセフが獣に襲われて死んだことにして、血のついた長服を父ヤコブに見せました。
父ヤコブが悲しみにくれるその頃、ヨセフは、エジプトまで運ばれ、侍従長の奴隷として売られていたのでした。
2. ユダの堕落 創38:1~30
その後、ユダは、父からも兄弟たちからも離れ、カナン人の妻を娶りました。
3人の息子を設けますが、神に逆らった長男エルと次男オナンが相次いで亡くなります。
オナンは、生まれる子が、兄の後を継ぐことに抵抗し、わざと子種を流しました。これがオナニーの語源ですが、オナンが裁かれたのは、神への反逆であり、自慰行為のゆえではありません。
後に明らかになるのは、神は、ユダの子孫からメシアを誕生させるということ。二人の兄は、神に逆らい、神の計画を不意にしてしまうところでした。
当時の結婚制度に従えば、長男の嫁タマルを、三男へと嫁がせるべきところを、ユダは、拒みます。息子たちの死の原因を嫁のせいにしたのでしょう。
タマルは遊女になりすまし、祭りに浮かれたユダと寝て、子をもうけます。
姦淫だ、焼き殺せと、尋常でない怒りを発したユダに、タマルは、ユダが父親だと証拠の品を差し出したのでした。
絶句したユダは、自分の罪を認めました。生まれてきたのは双子でした。
兄ゼラフを出し抜いて生まれてきた弟には、ペレツ(出し抜く)と名付けられました。メシアは、このペレツの子孫から誕生することになります。
3. 信仰者の試練・不信仰の刈り取り
主を信じる者には試練があり、主に逆らう者には、罪の刈り取りがあります。
ヨセフは奴隷に売られ、堕落したユダは、息子たちの死と、嫁による姦淫という暗闇の底に身を落としました。
神がヨセフに見せた夢は、苦難を耐え抜く力、将来の希望となりました。
一方、ユダの過ちからタマルに生まれたペレツがメシアの家系に連なります。
人が犯す罪の結果すらも用いて、主の計画は前進します。悔い改めて、主を愛し、従う者は、この驚くばかりの主の恵みにあずかっていくのです。
主イエスは、弟子たちへの迫害の予告と同時に、「喜びなさい。喜びおどりなさい。(マタイ5:11~12)」と語りました。
主の約束は、必ず完全に成し遂げられます。罪を犯したなら、悔い改めて主に立ち返りましょう。
主を信頼し、恐れず歩みましょう。天の報いは大きいのです。