聖徒伝55 申命記29~30章 天の果てに追いやられても 土地の契約
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0. 土地の契約とは?
29,30章でイスラエルと結ばれる「土地の契約」は、律法とは別なものです。
土地の契約は、アブラハム契約の土地の約束の発展版でです。
律法の補則もしています。祝福と呪いの原則を再度教えながら、神の恵みの側面を強調しています。
また、土地の契約は、約束の地の権利証書でもあります。
たとえイスラエルが土地の占有権を失っても、所有権は不変であると約束の証明です。
土地の契約は、イスラエルの将来の背きを警告します。
それにとどまらず、最終的な神の国の到来を約束するものとなっています。
イスラエルは、偶像礼拝に陥って、約束の地を追われ、離散しますが、世の終わりに民族的回心に至り、永遠の約束の地へ入れられるのです。
1. 予告される背きと裁き 29章
40年の放浪を経ても、イスラエルの民の衣服も履き物も古びていませんでした。
神がイスラエルを完全に守られていたしるしです。
天のパンが神の民を養いました。40年間、神の糧だけを得ることで、イスラエルは、神の民として聖別されたとも言えます。
最初の勝利は、イスラエルの新世代に、神の約束の確かさを身をもって教えました。
主の願いは、民を栄えさせることです。土地の契約は永遠の無条件の契約です。
しかし、自らの頑なさを軽んじるなら厳しい裁きがあります。神は愛するがゆえに、民の不貞をねたまれるのです。
神の怒りは、イスラエルと所有する地にくだされ、土地は荒廃します。
主が啓示されたことを信頼し、実行する責任がイスラエルに与えられました。
すべてを担われるのは主です。私たちが負わせられるのはごく一部です。
2. イスラエルの回心と回復 30章
御声に聞き従うなら、とありますが、常に先立つのは、主の恵みです。
主は、民の悔い改めを待ち構えておられます。
たとえ天の果てに追いやれても、民を連れ戻され、心に割礼を施し、永遠の祝福に招かれるのです。
罪人の回復を喜ぶことが主の願い。主は、あなたが良い方を選ぶよう、求められています。
「あなたはいのちを選びなさい」と命じられているのです。
天地を通して見守られている神に信頼し、主こそ私の命と告白しましょう。
3. 先立つ主の恵みを受け取ろう
土地の契約から受け取るべき主のメッセージは、三つです。
①あなたは、罪を犯すよ。
②でもわたしは、見捨てないよ。
③あなたが悔い改める時を待っているよ。
罪人である私たちは、信じて歩み始めてもなお、罪を犯します。
神が懲らしめられるのは、愛する子の成長を願われるから。主は、悔い改めを待ち構えておられます。
主の恵みである救いが取り去られることはありません。
愛に応答してこそ、愛の関係は生まれます。
主は、神の愛に私たちが応答し、神を愛することを求めておられます。それは、神が、私たちと永遠の愛の関係を結ぶためです。
主イエスにおいて、神の愛の業は成し遂げられました。主イエスの愛を受取り、応答し続けていきましょう。
喜んで御言葉を学び、日々に適用し、失敗したなら立ち返り、計り知れない、主の恵みを味わっていきましょう。