それは事実か妄言か? 史上最大のフェイクニュースとは?
目次
1. 「陰謀論」への消えない疑念
すっかり浸透した「フェイクニュース、陰謀論」という言葉。一方では、相手の言説を拒絶する格好の手段にもなっています。
「陰謀論」の一言で、どんな主張でも、簡単に全否定してしまえるのです。
しかし、陰謀のように言われながら、明らかにされた事実もあります。
北朝鮮による世界的な拉致被害もその一つです。
韓国、日本、アジア諸国、欧米からも、世界中から一市民を拉致していたという、とんでもない国家的犯罪行為が明らかにされました。
衝撃の出来事でしたが、日本において、「陰謀論」が市民権を得る、一つの大きなきっかけにもなったと思います。
聞くに堪えない人格否定の罵詈雑言を浴びせかける、ヘイト・デモの出現という、残念な出来事も起こりました。
「陰謀論」の多くは、一顧だにする価値もないフェイクそのものですが、一括りに否定できない事実があることも確かです。
2. アメリカ大統領選の不正疑惑に思うこと
最近では、アメリカ大統領選挙の不正疑惑ということが、「陰謀論」と結びついて拡散するこということがありました。真偽不明の情報が入り乱れる状況が、この日本にまで押し寄せてきました。
コロナ禍の状況で、さらに混沌は増し続けていると感じています。
先日、ある方と議論になりました。
私が尊敬する方が、度々、アメリカ大統領選の不正疑惑を取り上げていたことをその方が揶揄し、同意を求める内容のコメントを、直接関係のない私の記事に書き込まれたのです。
大統領選について、わたしも疑念を覚えていますと、認識の違いを告げたところ、あなたは陰謀論の問題を指摘しながら、事実でないこれだけの根拠があるにも関わらず、この不正選挙の陰謀論は支持するのか、と強く非難されました。
私が得ていた情報は、選挙後の当初の段階のものに過ぎず、リアルタイムに追いかけてきたわけでもなく、相手の主張に、具体的に論証できる根拠を持ち合わせていたわけでもありません。
議論は尻切れトンボに終わりました。
アメリカの状況については、一変させられた認識があります。
きっかけは、前々回、2016年のトランプ氏の当選を巡る報道でした。
マスコミがこぞって予測を外した事実に驚きました。報道を見る限りは、クリントン氏の圧勝としか思えなかったからです。
大手マスコミの歴史的敗退だと感じました。庶民の声を拾い上げられないマスコミは、自身の機能、役割を完全に喪失しています。
大手マスコミが当選予測をここまで大外れさせるとは、日本の選挙速報の正確さに慣れている身には、理解しがたいことでしたが、その事情を知って得心がいきました。
超高額な授業料を払い、有名大学を卒業したエリートによって形成されたアメリカのマスコミ、それ自体が、庶民の生活と乖離した、一種の特権階級になっているという事実です。
以来、アメリカについてのマスコミの報道、それを垂れ流すだけの日本の報道に、私は、決定的な不信感を持っていたわけですが、もとより、英語の情報をリアルタイムに把握できる能力があるわけでもなく、なんだかもやもやとしたままでいました。
そして迎えた、2020年の4年後の選挙。トランプ氏は前回以上に票を伸ばし、史上最多得票でした。対立する立場とみられた黒人票すら伸びています。
トランプ氏の得た票数が、熱狂をもたらした一期目のオバマ氏以上だったという事実に驚かされます。
投票後の開票結果は、途中までトランプ氏のリードが伝えられながら、終盤に逆転、バイデン氏が、トランプ氏を上回る史上最多得票で大統領となりました。
さて、不正はあったのか。なかったのか。
国政選挙で不正など、日本では考えられませんが、そもそもアメリカの選挙自体に、おおざっぱなところがあるという話を、米国領事館で勤めていた方から聞いたことがあります。
州ごとの勝ち負けで得た選挙人の総数で大統領が決まるという、アメリカ大統領戦のシステムそのものが、そもそも細かな得票数の誤差を問題にしていない、とも言えます。
細かなところで、間違いや誤差や、あるいは小さな不正があっても、全体としては、ちゃんと機能してるよね。という合意の下にあったシステムなのだろうと思います。
一方の敗北宣言によって、勝者が決まったものとする、という代々行われていた大統領選の慣習は、相互の信頼のもとに成り立っていたのでしょう。
この選挙制度への信頼が、崩れてしまった。
一方は、フェイクニュースをばらまき、騒乱を起こしたとんでもないトランプのせいだと糾弾し、一方では、驚愕の選挙不正が行われた、選挙が盗まれたと訴えているわけです。
これは私の仮定にすぎませんが、本当に不正があったとして、ここまでのことになるとは想定していなかったのではないかと想像します。
接戦になったところに、ちょっと上乗せできればいい、というくらいに考えていたのが、想定を超えてトランプ票が伸びてしまったので、史上二位の得票のトランプ氏を上回る、史上最多得票でのバイデン氏の当選という事態に至ってしまったのではないか。
郵便事情が悪いと聞くアメリカで、郵便投票などという、どう考えても不正の温床になりそうな制度が採用されてしまっていたことも理解不能です。
トランプ氏が、選挙改正に疑義を唱え、不正選挙になる可能性があると以前から警鐘をならしていた報道は目にしていましたが、大統領でも、その方向性は変えられなかったというところに、アメリカ政治のパワーバランスの現状がよく現れてもいるのでしょう。
選挙の後、何千人もの市民が、偽証罪も問われる公式の場で証言しています。いくつもの裁判が起こされ、係争中のようです。門前払いも多々あったようですが、きちんとした審議を経て、結審に至ったものはあるのでしょうか?
バイデン大統領はと言えば、アフガニスタン撤退を巡る大混乱など、目を覆いたくなるような歴史的失政続きで、これが史上最多得票の大統領なのかと疑問は増すばかりです。
3. 「陰謀論」と呼ばれるものの中で、私の疑念が晴れないこと
「陰謀論」の典型のように言われるもので、理論的に疑念が晴れないと私が感じているものがいくつかあります。大統領選よりも、ずっと気になっていることがあるのです。
たとえば月着陸。アポロ計画が終了した年に、私は生まれました。そもそもリアリティも乏しいのですが、どうすれば、時速数千キロで周回する月軌道上から加速して落下する物体を大気のない地表に静止させられるのか。
これが火星だったら、大気がありますから、パラシュートは使用可能です。直径数kmの小惑星なら、月とは比べものにならないほど重力も小さく、着陸ははるかに容易でしょう。
火星で探査機が稼働しているのは納得です。はやぶさの偉業は、宇宙史に記録されるべきものだと思います。しかし、月着陸に関しては、どう考えても納得がいかないままなのです。
イーロン・マスク氏のスペースXは、地球上でロケットの垂直着陸を成功させています。
月探査における彼の本気ぶりが伝わってきますが、大気が強力なブレーキとなってくれる地球上と、何もない月面では、難易度の次元が違います。
その地球上においてすらも、結局、彼が有人船の帰還手段に選んだのは、50年前と同じパラシュートでした。月では絶対に不可能な方法です。
失敗する確率も高い垂直着陸は、大気のある地球上においてすら、人命のかかった場面では採用できなかったのです。
最近だと、中国が、無人機の月着陸と帰還に成功したと報ずる一方、スペースXが打ち上げたイスラエルの探査機は月着陸に失敗しています。
失敗した、と、事実を明らかにした、イスラエルの正直さは評価されるべきものでしょう。
2018年までの月着陸を競う、googleがスポンサーとなった民間チームによるコンテストは、成功者のないまま、期限切れで雲散霧消してしまいました。
火星移住という壮大なビジョンをますます大きく掲げるイーロン・マスク氏。月探査は断念したのでしょうか?
本家本元のNASAが、再び月着陸のタイムスケジュールを掲げていますが、その結果がどうなるのか。気になっています。
月着陸できるものなら、とっとと行ってもらって、なんだかなぁ、という微妙な断片的な映像ではなく、どうにも否定しようのない4k高画質のリアルタイム映像を、月面探査車から送って欲しい、と私は願っています。
(※こんなに現実的な計画はこれまでなかったのではないかと思います。固形燃料のロケット噴射で減速し、最後はエアバックと機体の一部を衝撃吸収剤にして着陸し、衝撃の際のデータを送信してミッション終了だそうです。2022年予定って、今年ですね!! JAXA 探査機OMOTENASHI)
https://www.isas.jaxa.jp/feature/interview/139.html
4. 歴史的フェイクが成り立つとき
率直に言って、月着陸は、フェイクではないかと私は疑念を抱いているわけですが、そんな突拍子もない嘘をはたして突き通せるものなのか?という疑問は当然思い浮かびます。
月への着陸そのものが不可能であるなら、最初に無人機の月着陸を成功させた旧ソ連、ぶっつけ本番で有人機着陸を果たしたアメリカ、近年になって月着陸組に加わった中国、いずれも、嘘をついているということになります。
当事者それぞれが嘘をついているために、ことの真偽に触れないことが、相互の暗黙の約束ごとになっている。それが私の仮説です。
月に周回衛星をすでに送り、小惑星まで探査機を飛ばしている日本のJAXAが月着陸を果たせないでいるのは、大国間のパワーバランス上の政治的な理由という説明になります。
月着陸を果たすためには、たとえば、あのウラジーミル・プーチン大統領も大国と認める、国際的、政治的影響力が必要ということが言えます。
5. 宇宙・唯一残されたフロンティア
医学や生物学の進展により、生物の機能がいかに複雑で、一つのピースが欠ければ成立し得ない非常な精緻さの上に成り立っているということが、明らかにされています。
「進化論」は、そもそもから多くの根本的問題点を抱えており、ますます行き詰まっています。
「進化論」が成立するためには、まず、無機物から生物が発生しうることを証明しなければなりませんが、最低限必要な実験結果はいまだに出ていません。
無機物から何種類かのアミノ酸はできても、必須アミノ酸は揃わない。どうやってもタンパク質の形成には至らないのです。
進化論者たちが希望を抱いているのが宇宙です。
地球上では無理でも、広大な宇宙のどこかには、無機物から生物の誕生を可能にする場所があるのではないかと。
進化論は一例ですが、宇宙は、人類にとって残された唯一のフロンティアとなっています。
そもそも、人類に宇宙進出の可能性などないということになれば、どうなるでしょうか?
拡大し続けることを前提としてきた人類の社会全体が、完全に行き詰まることになります。
人間社会も進化によってやがて理想世界の実現に至る、そんな夢想も粉々に打ち砕かれます。
宇宙を舞台にしたSF(サイエンス・フィクション)は、科学に名を借りたサイエンス・ファンタジーでしかなく、夢と魔法のおとぎ話と大差ありません。
何より、近代以降、強く主張されていた、「人間自身の力によって、理想世界を実現できる」という夢が、根底から覆されてしまいます。
神なき世界を成立させるためには、進化論と同様に、宇宙進出の夢は決して手放すことができないのです。
6. 宴の後に残るもの
“人間は、人間自身の理性と科学技術の進展によって、理想社会を打ち立てることができる”
近現代に、多くの人々が抱いてきた夢が無残に四散した後に、残るものは何でしょうか?
乱痴気騒ぎのパーティの後に残るのは、ゴミの山、食い散らかし、酔っ払いの嘔吐物…。暗闇に紛れていたものです。
近現代という人類史上最大のバブルがはじけた後に、否応なしに目に飛び込んでくるのは、古来変わらぬ、罪にまみれた滅びゆく人間、死にゆく私自身の姿にほかなりません。
止められない環境破壊、次なる感染症の脅威、再び迫る核戦争の危機、国連の常任理事国によっても蹂躙される人権。巨大地震の発生確率は高まり、戦争と気候変動が合わさっての大飢饉も危惧されています。
全人類は、これから、否応なく、一つの問いに向き合わされることでしょう。
すなわち、天地を造られた唯一の神に立ち返るのか、拒み通すのか。
二者択一の選びの決断を、すべての人が突きつけられる時が来ることを、聖書は明確に告げています。
7. 史上最大のフェイクニュース
もしも、月着陸がフェイクだと明らかにされ、当事国が認めるようなことがあったとして、それで世界がよくなるか、というと、決してそうはならないでしょう。
北朝鮮の拉致事件が明らかになった後に出現したのは、人格否定もはなただしい、露骨なヘイト・デモでした。
真実の暴露が事態を好転させるとは限りません。歴史はむしろ、その逆を示します。
世の人々の不信感は増し、権力への畏れはさらに失墜し、敵意と憎悪は、世界中でこれまで以上に激しく吹き荒れる、最悪の結果を招くでしょう。
良心と良識のゆえに、疑念を疑念のまま据え置いている人たちもいるのかもしれません。
しかし、覆い隠し続けるには、人類の罪は余りにも大きく、暴き出される悪から目を背け続けることもできないでしょう。
闇と混沌の深まる時代に、クリスチャンとしては、唯一の神を信じる信仰に立ち返る人が現れることを願いますが、ごくわずかでしかないでしょう。
闇が深まる時代、唯一の神に立ち返る者は増えるのか。残念ながらそんなことはありません。
人々はますます、「愚にもつかない作り話」に逸れていく。それが、キリスト・イエスの預言です。
偽りの期待を抱いては、砕かれて、次なる幻影にすがりつく。
大恐慌の予兆として、株価の激しい乱高下が挙げられると聞きます。
ジェットコースターのように昇り降りしながら、人類の状況はますます悪化していくのでしょう。
教会には、偽教師、偽預言者が現れ、混沌が増すということも、主イエスが、すでに予告されていることです。
本家本元の「陰謀論」ではお決まりの、“統一された世界的悪の組織” など、現実逃避の夢想に過ぎません。
私たち人間の世界には、そんなに分かりやすい悪などなく、また、正義の味方も存在しません。
そんなものがなくとも、あうんの呼吸で連携し、勝手に堕落し、破滅に向かっていくのが、私たち人間なのです。
あらゆる混乱と闇をもたらしている史上最大・最悪のフェイクニュース。
それが、「神などいない」ということです。
しかし、混乱を極めた、時代の終わりに、このフェイクが痕跡も残さぬほどに、消し去られる時がきます。
罪の贖いの業を成し遂げられた主イエスは、厳正なる王、裁き主として、栄光の姿で再び地上に来られます。
混沌は増し、闇は深まるばかりですが、それでも今はなお、「救いの時、恵みの時」です。
恵みの時代が続く内に、主イエスの復活と十字架の福音を信じましょう。
人に、どう思われるか、どう言われるか。本当にどうでもよいことなのだと強く促されます。
信じた福音を、ひたすら握りしめ、告げ知らせていくだけだと、思いも新たにさせられています。
主に従う使命に歩むなら、どんな困難に遭おうとも、必要は、主ご自身が必ず満たしてくださいます。
日々、身をもって実感させられています。
この記事で伝えたかったこと。一言で記すなら、こういうことです。
“この世自体が、「唯一の神などいない」という大きなパン種の上にあるのだから、どんな驚愕の偽りと直面したとしても、驚いている場合ではない。”
福音宣教の使命に生きた、使徒たちの歩みに続きましょう。