Q:キリスト教の目的は世界征服ですか?
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Q:自分たちが絶対に善で、従わないものは、力で押さえつけて…。
キリスト教の目的は、世界征服ですか?
1.世の支配者の論理はどこも同じです!
同じ理屈で、戦前、戦中の日本を指して、「神道という宗教はアジア征服を目指していたのか」とも問えますよね?
どんなにすばらしい理念も宗教も、土台を離れて、暴力や略奪を正当化する手段にされてしまうことがあります。
本当に、その宗教自体に問題があるのかどうかは、その宗教の教理に基づいて、個別具体的に検討する必要があると思います。
2.聖書は世界征服を命じていません!!
キリスト教が世界征服を狙っている、というときに思い浮かべられるのは、たとえば、十字軍や植民地支配のようなことでしょうか?
しかし、聖書が、クリスチャンに世界征服を命じている箇所はありません。
イエスの命令は、地の果てまで福音を宣べ伝えなさいということであり、それは、あくまでも非暴力的な手段によって行われることです。
聖書の求める信仰は、個々の自発的な応答です。自由がなければ、信仰は成立しようがないのです。心から信じなければ、何の意味もありません。
誰もが、生きている限りは信じて救われる可能性があるわけですから、どんなに敵対する相手であっても、滅ぼしていいとは、教理的に決してなりません。むしろ重い罪として責任を問われるのが、キリスト教です。
3.世界が完全に征服される時はきます!!!
復活され天に昇られた主イエスは、世の終わりに再び地上に来られ、悪を一掃し、世界を楽園に回復し、王の王として世界を支配されます。
これはすべて主ご自身がなされることであり、人間の努力でその時を早めたり、遅めたりすることはできません。
今の時代にクリスチャンに与えられている命令は、すべての人に福音を宣べ伝え、イエスの弟子とすることです。
しかし、クリスチャンの誰もが痛感させられることですが、誰も人に信じさせることはできないのです。
真のクリスチャンは、いつか必ず、全世界がイエスによって完全に征服されることを信じていますが、それが自分の力でできるなどとは、全く考えていません。
神がすべてのことを主権をもってなされると信頼して、ただ一つ自分にできること、福音を伝えている。ただ、それだけなのです。