Q:テロの原因は? 宗教? 貧困?
目次
Q:またテロが起きました。なんでこんな悲惨なことが繰り返されるのでしょう? 宗教が原因ですか? 貧困のせいですか?
1.テロの背後にあるのは、思想です!
テロリストの中には、高等教育を受けたエリートもいます。
一時期、日本人にも、世界を震撼させるテロを引き起こす人が現れましたが、その人々の多くは、高学歴でした。
何億もの貧しい人々の中で、テロを起こすのは、ごくごく一部の人です。
穏健な、あるいは世俗的なイスラム教徒が多勢な中から、ネットを通じてイスラムの過激主義に触れ、共感した人々が、独自にテロを起こす。
それが、最近のテロの背景で起こっていることです。
2017年3月のロンドン橋でのテロを受けて、メイ首相は、これは、一つの思想との戦いなのだと明言していました。
最近の一連のテロの背後には、イスラムの過激主義があります。
イスラムの過激主義は、イスラムの中の少数の異端的な例外にすぎないのか。それとも、イスラムの教えそのものに、テロを誘発する要素があるのか?
イスラム教の神学者は、世界の人々が納得する弁明を求められていると思います。
2.怒りの正体は何か、問われています!!
テロにこめられた怒りを、多くの人は感じとり、テロに対して怒ります。
テロの報道に接するとき、自分自身に問われていると感じるのは、自分の怒りの背後に何があるかということです。
その怒りは、不正に対する怒りなのか?
それとも、自分がコントロールできないものに対する怒りなのか?
テロを実行する人々は、自分がコントロールできないものに対する怒りを抱いているように感じます。
満たされない支配欲からの怒り。その究極の現れが、命を奪う行為なのではないでしょうか?
テロに対して、テロリストをコントロールできないことへの怒りを爆発させるだけなら、同類にすぎないではないかと、問われます。
3.正しい怒りに立つために!!!
不正に対する怒りだけが、正当化されるものです。
しかし、問題は、私たちの怒りには、容易に、支配的な怒りが混ざりあうということです。
自分とは考えや立場の異なる相手の尊厳を認めず、人格攻撃をするなら、それは単に、相手をコントロールできないことに怒っているだけ。利己的な支配欲を爆発させているだけです。
聖書から教えられるのは、唯一、正当に怒る権利を持っているのは、創造主なる義と愛の神だけだということです。
私たちに求められているのは、自分の怒りを主に向かって吐き出し、委ねること。
まずは、自分自身が怒りから解放されることが、大切だと強く思います。
「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。』」 ローマ 12:19
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