聖霊とは? 神が約束された聖霊降臨 信じる者に内住する聖霊
0. 罪人は約束を守り通せない
アダムとエバは、神の約束を破りました。その子孫も同様でした。どんなに素晴らしい約束を与えられても、守り通せないのが、人間の問題なのです。
使徒パウロは、自らの罪を告白し、嘆いています。
「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。ロマ7:24」
1. モーセは聖霊を求めた
イスラエルの指導者となり、エジプトから導き出したモーセ。彼一人にあらゆる問題が持ち込まれ、民は不平を言いました。ある時、70人の長老が聖霊に満たされ神の言葉を語り出しました(民11)。
一時的な現象でしたが、この時モーセは、すべての人が預言を語るようになればいいのにと願いました。
2. 聖霊降臨が約束された
神の民イスラエルも、神に背き、偶像を拝み、罪を重ねました。滅亡に瀕した王国にあって、主は、預言者エレミヤを通して、「新しい契約」をイスラエルと結ぶ時が来ると約束されました。
「わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。エレミヤ31:33」
石に文字で刻まれたモーセの律法とは違い、新しい契約は、聖霊によって心に刻まれる永遠の契約です。
この後、神殿から神の栄光は去り、エルサレムは陥落。イスラエルは、異国の支配下で塗炭の苦しみを味わいます。
3. イエスは聖霊と共に働かれた
数百年の空白を経て現れた待望の救い主イエス。その公生涯の始め、ヨルダン川で洗礼を受けられたイエスに、聖霊が下り、父なる神の祝福が響き渡りました。
イエスは、常に聖霊と共に働かれ、メシアの証拠である数々の奇跡と癒やしの業を行われました。
イエスは、地上を去った後、もう一人の弁護者を送られると約束されました。その方が、助け手なる聖霊です。
「わたしは助け主をあなたがたのところに遣わします。
その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせます。ヨハネ16:7~8」
4. 弟子たちに聖霊が降った
イエスが捕らえられた時、逃げだした弟子たち。リーダーのペテロは、三度もイエスを知らないと拒みました。
イエスは、十字架にかけられ、死んで葬られ、三日目に復活され、その後40日間教えられた後、昇天されました。
そして、五旬祭(ペンテコステ)に、エルサレムに集まり祈っていた120人の弟子たちの上に聖霊が下ったのです。
この時、立ち上がってイエスこそメシアだと宣言したのがペテロでした。以降、弟子たちは、自らの命も顧みず、福音を告げ知らせる者に変えられたのです。
「五旬節の日になって、みなが一つ所に集まっていた。
すると突然、天から、激しい風が吹いて来るような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った。
また、炎のような分かれた舌が現れて、ひとりひとりの上にとどまった。
すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。使徒2:1~4」
5.信じる者の内に、聖霊が住まわれる
弟子たちには、聖書理解において完全な一致がありました。聖書を正しく理解させる力は、聖霊が与えてくださいます。
イエスを救い主と信じたすべての人の内に、主ご自身の霊である聖霊が住まわれ、聖化の課程・信仰者の成長を助けてくださいます。それが、この教会時代に、すべてのクリスチャンに与えられている計り知れない恵みです。
いにしえの聖徒たちが渇望した恵みを、私たちは与えられているのです。
「あなたにゆだねられている良いものを、わたしたちの内に住まわれる聖霊によって守りなさい。Ⅱテモ1:14 」