聖徒伝26 ヨセフ④ 創世記46~50章 12部族へのヤコブの預言 主の約束を生き抜いて
【メッセージアウトラインPDF】26_ヨセフ4_ヤコブの遺言_200308
目次
1. 父ヤコブとヨセフの再会 創46章
約束の地を出る直前、礼拝を捧げたヤコブに主が語りかけます。
エジプトでイスラエルが成長した後、再び約束の地に帰還すること。ヤコブが平穏な晩年を過ごすことが約束されました。
そしてヤコブは、愛する息子ヨセフと、エジプトで22年ぶりの再会を果たしたのでした。
2. イスラエルのエジプト移住 創47章
パロに謁見したイスラエルは、牧畜に最適なゴシェンの地を与えられました。
エジプトで、羊飼いは蔑まれていました。しかし、それが、エジプト文化から、イスラエルの神の民としてのアイデンティティを守ることにつながったのです。
謁見の前後で、ヤコブがパロを祝福しています。苦難の生涯の末、ヤコブは、パロを祝福する程に高く上げられたのでした。
7年の大飢饉の間に、エジプトの民はお金を払い尽くし、土地まで手放して、パロの小作人となりました。
一方、イスラエルは、豊かなゴシェンの地で、牧畜を営み、精神的、経済的独立を保たれていました。
3. ヨセフへの祝福 創48章
死期が間近に迫ったことを悟ったヤコブは、ヨセフを呼び寄せ、祝福しました。
ヤコブは、ヨセフの二人の息子と養子縁組をすることで、2倍の相続を与え、長子権を正式にヨセフに引き継がせたのです。
この時、ヤコブは手を交差し、弟エフライムに権威を示す右手を置きました。
エフライムの子孫が、より大きな祝福を約束され、繁栄することとなりました。
ヨセフの二人の息子から、エフライム族、マナセ族の二部族が誕生するのです。
4. ヤコブの遺言 創49章
ヤコブは12人の息子たちを呼び寄せ、その子孫の歩みを預言しました。
始祖である息子たちの性質が、後のそれぞれの部族の性質として受け継がれていきます。
最も重要なのがユダです。その子孫は、イスラエル最大の部族となり、王家が誕生し、その子孫にメシアが誕生するからです。
ついに来る“シロ(統治権を持つ方)”は、メシアの称号です。
長子権を継いだヨセフ族(マナセ族・エフライム族)とユダ族が、イスラエルの二大部族となっていくのです。
5. ヤコブの葬儀 ヨセフの死
147歳で逝去したヤコブの葬儀は、エジプトの国葬として執り行われました。
その遺体は、ミイラにされて保存された後、カナンにあるマクペラの墓地に、先祖たちと共に葬られました。
父亡き後、兄たちは弟の仕返しを恐れ、改めて赦しを請うています。いまだに罪悪感を抱えていた兄たちを、ヨセフは優しく慰めたのでした。
父の死から54年後、ヨセフは110歳で生涯を終えました。
ヨセフの遺言は、一族に、神の約束に基づく400年後の帰還を確認させるものでした。
ヨセフの遺体はミイラにされ、神の帰還の約束を確認するしるしとなりました。
6. 神の約束を握りしめて今を歩む
ヤコブもヨセフも、長い忍耐の時を過ごしました。
神はいつも共におられ、どれほど時を経ようと、神の約束は必ず成就することを学ばせられました。
今の苦難は、まだ始まりに過ぎないかもしれませんが、すべてが完全に報われる時が来ると、約束されています。
忍耐とは、神の確かな約束を握りしめる時、初めて与えられる力なのです