Q:「神の国」「天の国」って、なんのことですか?

   

神の国? 天の国?

「神の国」、マタイ福音書では「天の国」とも記しますが、同じことです。

イエスの宣教開始の宣言が、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい(マコ1:15)」でした。

ここでの神の国とは何か? 実は、神の国が指す内容には、5つあります。

どの神の国のことを言っているのか、分からないと混乱してしまいますので、神の国について、しっかり理解しておくのは大切です。

①. 永遠の王国・天の神の住まい

始まりも終わりもない神の世界、神が住まわれるところとしての神の国です。

②. 霊的な王国

亡くなった信者のいるところ。いわゆる「天国」、パラダイスです。

③. 神政政治の王国・イスラエル王国

地上にできた神の民の王国であるイスラエルも「神の国」です。

正確には、律法授与されたモーセの時代から、バビロン捕囚までのイスラエルを指します。

④. 奥義としての王国・教会

聖霊降臨後に誕生した地上の教会、すなわちキリストの体なる信者の群れも、地上における「神の国」です。

悪霊の頭の力で奇跡を行っているとされ、イスラエル議会に公式に拒否されて以降、イエスは、解説を受けた者にしか分からないたとえ話で、語り始めました。

種蒔く人のたとえを皮切りに話された一連のたとえ話は、地上における「神の国」、教会時代の教会についてのたとえ話です。

ここでの「神の国」は、ペンテコステ・聖霊降臨から始まる地上の教会を指しています。

パン生地(教会)に、パン種(偽りの教え)が入り込んでふくらむこと。小さな種から木のように大きく成長した、からし種の木(教会)に、鳥(悪魔・悪霊)が巣を作って居座ることなどをイエスは告げました。

教会は大きく成長するけれど、偽りの教えも入り込んで、悪魔が居座るようになる。終わりの時まで、良い麦(本物の信者)と毒麦(偽の信者)が入り交じる。

たとえ話を通して、イエスは、前もって教会時代の警告を与えているのです。

⑤. メシア的王国・千年王国

教会時代の終わりに、メシア(キリスト・イエス)が再臨され、地上から悪を一掃し、世界を造りかえられます。

世界は、人類の堕罪前のエデンの園の状況に回復されるのです。

この理想の楽園もまた、「神の国」です。千年王国、あるいは、メシア的王国とも言います。

この千年王国・神の国に、すべての信者は、復活の体を与えられて住みます。

当時の人々が待ち望んだ神の国は?

イエス時代のイスラエルの人々が待ち望んでいたのは、メシアが現れて、⑤の千年王国・メシア的王国、すなわち神の国を実現することでした。

イザヤ書11章にあるような楽園に世界が変わり、メシアが王の王となり、イスラエルが世界を治める。この神の国を人々は待望していたのです。

「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい(マコ1:15)」

ここでの神の国は、⑤の千年王国・メシア的王国を指しています。

今、神の国は、主を信じる私たちの内に、共にある!!

ところが、イスラエルが、公式にイエスがメシアであることを拒否した時、⑤神の国の実現は、はるかな未来に先延ばしにされました。

この空白を埋めるべく起こされたのが、④の神の国、すなわち教会時代です。教会時代にあっては、信者の群れである教会が、地上の神の国です。

奥義とは、それまで隠されていたという意味です。

教会は、メシア再臨後に実現する神の国、千年王国の先取りでもあるのです。

究極的には、すべての神の国が一つに

メシア再臨から千年の後、最後の白い御座の裁きがメシアによって行われ、悪が完全に裁かれた後、天のエルサレムが地上に降ります。

天地が一体となった、新天新地こそ、究極の「神の国」なのです。

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