聖徒伝33 モーセ⑦ 法がもたらす規範と自由 シナイ契約・諸条項 出エジプト20~24章
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1. 法とは? 律法とは?
人に法を与えたのは神です。法がなければ、世は無秩序に支配されるでしょう。
無制限に正しさが求められれば、人は誰も、神に応えられません。
法は、神ご自身を縛り、人に機会と自由を与えます。
律法は、神からイスラエルに与えられた恵みです。
破滅から民を守り、主の元へ導きます。人に罪を突きつけ、真実の救いを求めさせます。
神が約束されたメシア、救い主こそ、律法の示すゴールです。
2. 律法の恵みを味わおう!!
①契約の前準備 20:18~26
出エジプト以降の数々の奇跡、シナイ山での激しい主の顕現。主を知った者は、主に従うことを求められます。
モーセを仲介者として与えられる律法が、イスラエルを支え、導くのです。
民は、犠牲を伴う礼拝の厳粛さに、この契約を重さを噛みしめたでしょう。
②諸条項 21~23章
仲介者モーセが、神と民の間を行き来しながら徐々に締結に向かう契約。その課程も民の大事な学びの機会です。
「判例法」の形をとる21~23章は、十戒の具体的適用であり、現実に起こりうる様々なケースを想定した模範の型となっています。
特に重要なのは、来たるべきメシアを示す影の部分です。
最初が奴隷に関する規定なのは、弱者保護の視点に加え、メシアの型であるからでしょう。
自発的に人々の僕となられた主イエスは、クリスチャンに「仕えなさい」と命じられています。
同態復讐法と呼ばれる、「目には目を。(21:24)」は、復讐の範囲を厳密に定め、憎悪の連鎖を食い止めるものです。
過失で死なせた奴隷の賠償額は、銀貨30枚(出21:32)。主イエスは、ユダの裏切りにより銀貨30枚で売られました。
つまりは、死んだ奴隷と同じ値段。そこには非常な屈辱が込められています。
三大祭(23:14~20)は、メシアを示す影。
主イエスは、種入れぬパンの祭り(過越祭)に、十字架と復活を成し遂げ、勤労の初穂の祭り(五旬祭)で教会を誕生させ、仮庵祭が示す千年王国において、王の王として世界を治められます。
③契約の締結 24章
イスラエルの民は、臣民として王なる神への忠誠を誓い、神の民となりました。犠牲が捧げられ、シナイ契約は、民の命をかけた血の契約として結ばれました。
イスラエル民から、長老たちが神の和解の食事へ招かれ、さらにモーセとアロンが、登っていきます。こうして核心の主に近づいていったのです。
3. 契約に基づく神の恵み
聖書の記す恵みとは、契約に基づく恵み。神の契約が確かに保証しています。
神は、約束を絶対に守られます。神の約束が、私たちの救いの礎です。
今、すべてのクリスチャンに神が約束された恵みとは、福音を信じたすべての者に、神の国における永遠の祝福が約束されていることです。
律法が示したメシアは来られ、救いのみ業を成し遂げられました。
王として再臨される主イエスは、回復された世界に、信じた者すべてを招かれます。
主の約束に信頼し、今を生きる力を得ましょう。主は再び来られます。