聖徒伝38 モーセ⑫ きよめられた者として レビ記11~16章 贖罪日
【メッセージアウトラインPDF・資料はこちら➡】38_モーセ12_レビ記②_清めと汚れ・贖罪日_200614
目次
1. きよめと汚れの規定 11~15章
レビ記の記す清さは、道徳、倫理ではなく、祭儀的清さです。イスラエルに、視覚的に、神の清さを教えるものです。
①食物規定(11章)
…食べてよいもの、悪いもの。その基準は、神だけが知るもの。
食物規定により、イスラエルは他民族と明確に区別されました。
唯一きよい神は、ご自分の民にもきよさを求めます。聖とは、罪からの分離です。
死体に触れた者は、一日汚れました。死も地の呪いも、人の罪の結果です。
②出産についての規定(12章)
…出産に伴う汚れの原因は「血」であり、これも人の罪の結果です。
清めの捧げ物は、貧者の救済策がありました。ヨセフとマリアが捧げた鳩二羽は、二人が貧しかったことを物語っています。
③ツァラアトについての規定(13~14章)
…重度の皮膚病、ひどい火傷、壁や服についた悪性のカビ等、様々なものがツァラアトとされています。
患者は、共同体の外に置かれました。この規定も、人の罪と死の現実を突きつけます。
癒やしの後の清めの儀式では、二羽の小鳥の一羽は屠られ、一羽は放たれました。メシアの死と復活を想起させます。
イエスは、ただ一人、ツァラアトの癒やしを成し遂げ、メシアの証拠をイスラエルに示されました。
④性に関するきよめの規定(15章)
…男性、女性の性器からの漏出と出血の、いずれも汚れとみなされました。
本来、祝福である性も、罪によって汚れたものになっていると突きつけられます。
2. 贖罪日 16章
年に一度、秋の祭りの期間に行われた贖罪日。大祭司は、犠牲の血を神の栄光が宿る契約の箱に振りかけ、イスラエルの民の罪が贖われました。
二頭の山羊の一頭は屠られ、一頭は、罪を転嫁されて、アザゼル(解放)のためとして、荒野に放たれました。
その罪は、二度と思い起こされません。メシアの十字架の贖いが重なります。
宿営の外で焼かれた犠牲も、都の外で十字架にかけられたイエスの影です。
贖罪日のきよめは一時的であり、毎年繰り返さねばなりませんでした。永遠の清めは、主イエスの十字架と復活の福音を信じて与えられるのです。
3. 真実の大祭司イエスを見上げよう
神は聖なる方です。神の定めた以外の方法で神に近づけば、死にます。
罪人にはまた、神との仲介者が必要です。そして、罪の贖いには、血が流されなければなりません。
この原則のすべてに適うのが、真実の永遠の大祭司である主イエスです。
罪なき主イエスは、私の罪のために十字架にかけられ、一度きりの完全な犠牲によって、永遠の贖いを成し遂げられ、死を打ち破って復活されました。
これを信じた者は、罪と死から解放され、命の神に永遠に仕える者へと変えられ、変えられ続けていきます。
律法は、人に罪と死の現実を突きつけました。自分の罪を目の当たりにすれば、絶望するしかありません。
救い主を見上げ、その永遠の恵みの内に、平安を味わわされていきましょう。