聖徒伝42 モーセ⑯ 民数記11~14章 回帰不能点 カデシュ・バルネア事件
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1. 反抗の民 民数記11章
出発間もなく、民は不平を言い、神の怒りが燃え上がり、悔い改めた民をモーセがとりなし、裁きは止みました。
次は、混ざり込んでいた異邦人が発端となり、肉を食いたいと不満が爆発。
民に絶望し、死を願うモーセに、神は、70人の長老に聖霊を降らせ、指導者として立て、負担を軽減されました。
主の民すべてに聖霊が与えられることをモーセは願いました。
それが実現したのが、ペンテコステの聖霊降臨のできごとです。
今の時代のクリスチャンは、モーセが切に願った恵みを味わわされているのです。
そして主は、うずらの大群によって、民に肉を与えました。
一人一山単位のうずらを捕らえ、むさぼり食った民に、疫病で打たれる者が多く出ました。
その地はキプロテ・ハ・タアワ(欲望の墓)と名づけられたのでした。
2. ミリアムとアロンの反抗 民数記12章
ミリアムとアロンは、クシュ人を妻にしているとモーセを非難しました。
実際には、モーセの妻チッポラはミディアン人です。
クシュ人という言い方に、二人の差別意識が現れているのではないかと思います。
二人の本音には、なぜモーセ一人が神の言葉を取り次ぐのか、という嫉妬がありました。
主は、二人を呼び出し、ミリアムは裁かれ、ツァラアトに肌を侵されました。
彼女が、7日間、宿営の外に置かれている間、民も待たされました。
ミリアムの罪を、イスラエルも同様に抱えていたのです。
3. カデシュ・バルネア 民数記13~14章
約束の地を眼前にして、部族を代表する12人が偵察に派遣されました。
40日間、約束の地を南北に巡り、帰還した彼らは、二人で一房のブドウを担いでいました。土地の豊かさの証拠です。
季節は、乾期の終わり、秋の収穫目前。イスラエルは、最初の仮庵祭を約束の地で献げられたはずでした。
しかし、偵察隊は、カナンの民は私たちより強いと、民の不安を煽り立てました。
敵は、伝説の巨人ネフィリムの末裔であり、自分たちはバッタのようだ、とまで騒ぎ立てたのです。
さらには、モーセを引きずり下ろして、エジプトに帰ろうと言い出す始末でした。
ついに神の怒りは燃え上がり、この世代のイスラエルは、荒野を40年放浪した末に死に絶えると告げられました。
必ずカナンを勝ち取れると神に信頼した、カレブとヨシュアの二人だけが、約束の地に入ることを許されました。
4. 不変の救いの原則と罪の刈り取り
カレブは、主を信じて救われるすべての信者の型です。
一方、“主は救い”というヨシュアの名は、イエスと同じです。
ヨシュアは、キリストを信じて救われる、唯一の道を示す影なのです。
イスラエルは、刈り入れを目前にして、それを拒んでしまいました。
恵みが与えられ、生かされている今、主イエスの十字架の贖いと復活の救いの福音を信じるよう求められています。
一度与えられた救いは、主の約束のゆえに、失われることはありません。一方、信仰者にも、自ら蒔いた種の刈り取りはあります。
回帰不能点を越える前に、悔い改めて立ち返りましょう。今、伝えるべきことを伝えるべく、遣わされましょう。