聖徒伝43 モーセ⑰ 民数記15~20章 荒野の40年 メリバでの失敗 神との和解を求めて
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1. ささげ物ついての補則 15章
40年の荒野の放浪が決まった、その後に、約束の地での産物のささげ物についての規定が告げられました。
次の世代は、約束の地に入ることができるからです。
裁きの後も、イスラエルへの神の約束は、なお生きています。
無条件のアブラハム契約のゆえです。
追加された諸規定では、まず、故意の罪に厳しい裁きがある一方、過失については、罪の贖いが認められています。
そして、イスラエルを他とを区別する安息日の重要さが再確認されています。
民はまた、服に房をつけて律法を思い起こすことで、神の民としての自覚を深めさせられました。
2. 最悪の反逆 16~17章
レビのコラを首謀者に、250人の指導者が加わり、モーセとアロンの権威に異議を唱える反逆が起こりました。
その本質は支配欲による権力争いです。
モーセは彼らに、香を焚くよう提案しました。できるものなら、祭司の務めをやってみろ、ということです。
アロンの二人の息子は、異なる火をささげて神に打たれています。祭司の務めは、命がけです。
コラは、反逆を焚きつけるべく、全会衆を天幕の前に集めました。
そこに主の栄光が現れ、イスラエルへの裁きを告げます。
モーセのとりなしにより、民の滅びこそ免れましたが、コラと仲間たちは、地に飲み込まれ、生きたまま陰府に下りました。
翌日、全会衆がモーセを責め立てたために、神の裁きが下され始めます。
モーセがアロンに命じ、民の中で香を焚かせると裁きは止みました。
主が、12部族の族長から一本ずつ杖を取られたところ、アロンの杖だけが実をつけました。
こうして、アロンの大祭司の権威は確認されたのです。
3. 幕屋での奉仕・補則 18~19章
民のささげ物の中から、祭司の報酬が定められました。イスラエルの信仰が、祭司の待遇に直結するのです。
赤い雌牛によるきよめの儀式の背景には、民が直面した多くの死があります。
4. モーセの失敗 メリバ事件 20章
40年目、放浪の発端となったカデシュに戻ってきたイスラエル。ここでも民は、水がないと不平を言います。
岩に命じよ、と神に命じられたにもかかわらず、怒りにまかせて二度、岩を打ったモーセ。このために彼は、約束の地に入ることを禁じられました。
岩は、メシアを象徴します。かつてモーセは、岩を一度打って水を出すように命じられました。
キリストの十字架の贖いは一度きりのものです。二度もメシアを打つことは、ゆるされません。
ヤコブの兄弟エサウの子孫エドムは、イスラエルの領地の通過を拒絶しました。
エドムは、この後も、イスラエルと、ことごとく敵対していきます。
5. メシアがうたったモーセの幸い
誰よりも謙遜で柔和だったモーセの姿は、主イエスがうたった幸い章句(マタイ5章)に重なります。
自分の正しさが、ことごとく打ち砕かれていくのが、信仰者の歩む道です。
モーセは、イスラエルと自分の罪を深く自覚させられただろうと思います。
約束の地に入ることを拒まれたモーセは、さらに低く、地に這いつくばって、主の前にひれ伏したことでしょう。
人は、自らの罪を解決できません。
今こそ、真実の救い主、主イエスの名により、福音を宣言し、主の約束の御言葉を解き明かしていきましょう。