聖徒伝72 士師⑥ 10~12章 エフタ 独りよがりの信仰の末路
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1.イスラエルの罪 10章6~18節
背教のイスラエルを、主は、ロトの子孫アンモン人によって裁きました。
神はなお、民を見捨てることなく、忍耐して悔い改めを促されました。
アンモンは大軍を結集し、ヨルダン側東岸で、イスラエルとのかつてない激しい戦いが始まろうとしていました。
2.アンモン人との交渉 11章1~28節
遊女の子エフタは、家を追い出され、異邦のトブの地で、ならず者たちと徒党を組んでいました。
指揮官不在の危機に、ギルアデの長老たちは、エフタに白羽の矢を立てます。一度は拒んだエフタでしたが、首領となることを承諾します。
エフタは、イスラエルの遠い親族でもあるアンモン人に、和解の使者を派遣します。
しかし、アンモンの王は、イスラエルが奪った土地を返すようにと、無理難題をふっかけてきました。
エフタは、歴史的記録から、イスラエルは、アンモンの地を奪っていないと告げています。
東岸の土地は、アモリ人を打ち倒して得たものでした。
アンモンの王は、これを聞き入れず、いよいよ戦争は不可避なものとなります。
3.エフタの誓願 11章29~40節
聖霊を受け戦いに臨んだエフタは、とんでもない誓いをします。
帰還した時、最初に家から出てきた者を全焼のささげ物とすると決めたのです。
律法は、人身供養を厳しく禁じています。全焼のささげ物にできるのはきよい動物だけです。
主に仕える献身を誓った場合にも、買い戻しをすることが認められていました。
主によって勝利を得たエフタが家に戻ると、最初に出てきたのは、ひとり娘でした。
娘は二ヶ月、嘆きの時を過ごした後、命を絶たれました。
これは、信仰ではありません。エフタの独りよがりな思い込みが娘を殺したのです。
4.エフライムとの戦い 12章
エフライム族がエフタに、戦いに参加させなかったと抗議し、脅します。事実無根のいいがかりでした。
エフタは、戦いに勝利すると、ヨルダン川の渡し場を押さえ、エフライムの生き残り4万2千人を虐殺しました。
エフタの残忍さ、非情さに絶句します。
この後、イブツァン、エロン、アブドンと3人の士師が登場しています。いずれも平和の時代だったようです。
多くの孫がいた高齢の士師アブドンは、大虐殺を受けたエフライム族でした。主の憐れみを感じます。
5.信仰者が落ちこむとき
エフタの罪は、律法を無視し、自分の思いを優先させたことです。独りよがりの信仰が悲惨な末路を招きました。
クリスチャンが罪に陥る原因も一つです。主の御声に聴き従わず、自分の思いを正当化し、御言葉を独りよがりに解釈することです。
自己中心の罪に陥ったと気づかされたなら、主に立ち返りましょう。
主が求める悔い改めとは、具体的な一歩を正しい方向に踏み出すことです。主に第一に聴き、従い歩んでいきましょう。