聖徒伝109 ソロモン篇3 列王記第一3~4章 知恵の王ソロモン
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1. ソロモンの願い 3章1~15節
政略結婚によりエジプトの王女を娶ったソロモン。
南の大国との和平を実現した一方、妻が持ち込んだ偶像が後に重大な罪を引き起こすことになります。
千匹のささげ物を献げたソロモンの信仰に、主は願いをたずねられました。
民を治めるために聞く心を願ったソロモンを、主は喜ばれ、富と誉れをも与えられました。
主を正しく求めれば、必要は満たされ尽くして行きます。
2. ソロモンの知恵 3章16~28節
ソロモンに難問が持ち込まれます。
二人の遊女にそれぞれ子がいたが、自分の子を誤って死なせた女が、もう一人の女の子と取り替えたと言うのです。
生きているのが自分の子だと二人の女は主張しますが、証拠はありません。
ソロモンは、子を剣で切り分けよと命じます。
一人の女は、相手に渡していいからと子を殺さないでくれと必死に訴え、一方、もう一人の女は、王の決定を支持しました。
「生きている子をはじめの女に与えよ。殺してはならない。彼女が母親である」それがソロモンの下した裁きでした。
主の霊が王に働かれたのです。民は、王の知恵に主への畏れを覚えました。
子を切り分けよという命令が、真実を引き出しました。
試されたのは母親の愛情です。
この子を真に愛する者に、母親の資格を認める。それが、ソロモンの裁きの本質だと言えます。
たとえ結果が血縁と違っても問題ではなかったでしょう。
神の知恵は、逃れようなく、真実の愛を見極めます。
3. ソロモンの繁栄 4章
平和の王ソロモンの政権で重用されたのは、祭司、そして文官たちでした。
兵士を重んじたダビデとの違いです。
ソロモンは新たに十二人の守護を置き、税を徴収させ、12の行政区を治めさせています。
従来の12部族の領地とは異なる形で、部族間の融和を図ったのでしょう。
ただし、王の出身であるユダには守護がいません。
このことは、南北に不公平感を生じさせたかもしれません。
イスラエルの属国は、北はユーフラテス、南はシナイ半島南部に至りました。
アブラハム契約に約束された領土の範囲に迫っているのが分かります。
神殿で働く万単位の人々のため、毎日膨大な食糧が治められ、イスラエルは平和と繁栄を謳歌しました。
一方、ソロモンが多くの馬を持ち、過剰な軍事力を得たことは、律法の警告に反していました。(申17:14~20)
ソロモンの知恵はあらゆる範囲に及び、諸国の人々の訪問が絶えませんでした。
来るべきメシアの王国の予型が、当時のイスラエルには現れています。
4. 主に聞く心を養おう
主の前に心静めて主に聞く時が、信仰者には求められますが、自己主張ばかりの私たちには、訓練が必要です。
日々のデボーションを大切に、主の御声を聞く心を養っていきましょう。
たやすく独善に陥るのが私たちです。
主への畏れをもって謙遜に、絶えず主に聞き、自分の心を見張っていましょう。
養われた主の知恵が、確かに私たちの日々を支え、導いてくださいます。