⑩モーセ 幕屋建設 神の栄光(シャカイナグローリー)の顕現
1. 幕屋建設の指示 出25~31章
出エジプト記の三分の一以上は幕屋の記述です。幕屋に神の栄光・シャカイナグローリーが宿る。その瞬間がクライマックスです。
幕屋には、数多くのキリストの型(影)が現されています。
・契約の箱…最も重要な祭具。贖いの蓋にシャカイナグローリーが宿った
・供えのパンの机…「わたしは、いのちのパンです(ヨハ6:48)」
・燭台…「わたしは世の光です(ヨハ8:12)」
・幕屋…縦約13,3m,横4.4m,高さ4,4m
奥の至聖所は,一辺4.4mの立方体
・祭壇…ここで生け贄の動物を焼いた。
・幕屋の庭…東西44m×南北22m 300坪
東側に入り口が設けられた。
・大祭司…人類と神の仲介者。
・香の壇…香は祈りを現す。「この香は聖徒たちの祈りである(默5:8)」
・安息日…イスラエルを他と区別するもの。休むべき日。
2. 金の子牛事件 出32章
モーセがシナイ山で律法を譲与されていた間に、不安に駆られた民は、アロンを焚き付けて、金の子牛の像を造ります。
エジプトの偶像礼拝のように、民は飲み食いし、性的儀式すら行いました。
モーセは必死にとりなし、アブラハム契約に訴えて、主の憐れみを請い、それゆえに神は、裁きを下しませんでした。
この時、祭司のレビ族の内、関与した3千人が神に打たれました。
3. 幕屋の完成 出33~40章
悔い改めた民は、進んで献げ物をし、これ以上持ってこないように命じなければならないほどでした。
民の献身的な働きによって、わずか半年で幕屋のすべての部材が完成します。エジプトを出て、1年後のことでした。
組み立ての場面で、「主がモーセに命じられた通り」と七度繰り返されています。七は完全数。神の計画通りに幕屋は建設され、「こうして、モーセは仕事を終えた(40:33)」のです。
この時、幕屋の至聖所の、契約の箱の贖いの蓋の上に、神の栄光・シャカイナグローリーが現れました。
アダムの堕罪以来、地上から失われていたシャカイナグローリーが地上に再び降り立ったのです。
4. 神の栄光は今?
イスラエルの王国建設後は、神殿に宿ったシャカイナグローリーは、民の背きの末に神殿を去ります。
バビロン捕囚からの解放後に再建された第二神殿には、シャカイナグローリーは宿っていませんでした。
数百年後、再びシャカイナグローリーが地上に宿ります。その方こそ、人々が待望したメシア、イエス・キリストでした。
主イエスの十字架の死と復活の40日後、弟子たちに聖霊が降りました。今、信じる者の内に聖霊が、シャカイナグローリーが住まわれています。
そして世界が完全に回復される新天新地にて、真の至聖所である天のエルサレムが地上に降り、すべての信者がそこに住みます。太陽も月もそこにはありません。
なぜなら、シャカイナグローリーが満ち満ちているからです。
「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。」 ヨハネ1:14
【2017/7/2・日曜礼拝メッセージ要約】