聖徒伝147 南北の王4 列王記Ⅱ16章 アハズ王の生涯
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1. アハズ王の罪と呪い 王Ⅱ16:1~6
アッシリアの碑文では、「エホアハズ(主が握られる)」とありますが、聖書には、「主」が削られ、「アハズ(彼が握る)となっています」。
主の道を激しく逸れたアハズは、カナンの偶像神の忌まわしい儀式まで行いました。
そのベン・ヒノムの谷は、後にゲヘナと呼ばれ、地獄を指す言葉になりました。
2. アラムと北の侵略 歴Ⅱ28:5~19
アラムと北王国がユダを侵略。1日で12万の兵を失う大敗北でした。主を捨てた勇士に力はありません。
アハズは長子と忠臣を殺され、民の婦女子20万が捕虜にされました。
凱旋した北の軍隊の前に、預言者オデデが立ち、主の言葉を告げます。
主は、ユダを裁くために北王国を用いましたが、彼らは主への恐れもなく、暴虐を尽くし、同胞を虜囚にしました。
これは、律法が記す重大な罪です。
幾人もの長老が立ち上がり、捕虜の解放を民に訴えました。残れる信仰者が北王国にもいたのです。
捕虜は手厚い保護を受けて帰還させられました。
一方、懲りないアハズは、あろうことかアッシリアに助けを求めます。
かの国が北王国を滅ぼすことは、預言者たちよってすでに告げられていました。
罪を重ねるユダは、周辺国のエドムやペリシテからも侵略を受け、一気に領土を削り取られていきました。
さらには、助けを求めたアッシリアによっても苦しみがもたらされました。
3. アハズの末路 王Ⅱ16:7~19
アッシリアの王を主人、父と呼んだアハズの倒錯はさらに増していきます。
アハズは、アラムを討ち、首都ダマスコに攻め入ったアッシリアの王に謁見します。
この時、アハズは、アラムの祭壇に惹かれ、同じものをユダに築くよう、祭司ウリヤに命じました。
アッシリアに対抗しようとしたのです。
アハズは、主の宮の用具を取り外し戸を閉じ、偶像の祭壇を据え、犠牲を献げました。
洗盤も台座を外し、聖域に、アッシリアの王が入れるようにし、主の神殿をことごとくけがしたのです。
死後、王たちの墓に入れられなかったアハズ。ユダに深い傷跡が残りました。
4. 譲ってはならない私たちの命とは
4代にわたる善王の時代を台無しにするほどの罪をアハズは犯しました。
北王国の虜囚となった民を解放されながらも、主に立ち返りませんでした。主に背き通した、邪悪な王だったのです。
自分の罪を認め、悔い改めて主を信頼する。それなくば、人には偶像礼拝の道しかありません。
カナンの神々からアラムの神々へ。人の心のように、常に移ろい行くのが偶像礼拝です。
偶像礼拝とは、己の欲望を満たす手段でしかありません。本当の偶像は、私たち人の心の中にあるのです。
今の時代は、己の欲望を満たすことが権利であり正義とされています。
結局、それは、強い者が勝つだけの世界です。
最も力を入れてなすべきは、福音の宣言。信じるべきことは一つです。
私に現状を変える力はありません。世界を変えるのは主イエスの福音です。
信頼して告げ知らせて行きましょう。