聖徒伝81 サムエル篇③ Ⅰサムエル記5~7章 「主権は常に神にある」 奪われた契約の箱の足取り
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1. 打たれた偶像神 5章
契約の箱を強奪したペリシテに災いが下りました。偶像が崩され、人々は疫病に苦しみました。
神の箱は町々をたらい回しにされましたが、状況は悪化するばかりでした。
ペリシテ人の領主たちは、とうとう箱の返還を決めます。主の御手が、彼らに裁きをもたらしていたのでした。
2. 送り返された契約の箱 6章
ペリシテの偶像に仕える祭司や占い師たちは、箱の返還に際して、金のネズミ五つを添えるよう提案しました。
腫物の災いと主要な5つの町にちなんだことでした。「もしかしたら」という彼らに確信はなく、単なる思いつきでした。
主の御心に沿っていたのは、彼らがイスラエルの神を恐れ、箱の返還を決め、二頭の雌牛を共に献げたことにあったのだと思われます。
授乳中の雌牛が、子牛を離れ、イスラエルの町に上って行きました。ペリシテ人たちは、この不思議な出来事の背後に、確かにイスラエルの生ける神が働かれていると認めたことでしょう。
祭司の町ベテ・シェメシュの人々は、箱の帰還を喜びますが、この時、箱の中を除くという罪を犯してしまいます。
祭司であるのに、契約の箱の正しい取り扱いを知らなかった。軽薄不遜、無知蒙昧が、70人が打たれる裁きをもたらしました。当時のイスラエルが陥っていた不信仰の深刻さが分かります。
3. サムエルの裁き 7章
神の箱は、キルヤテ・エアリムに運び上げられました。痛い教訓を生かし、聖別された担当者が置かれました。
しかし、これ以上移動させることはできず、ダビデの時まで、契約の箱はこの地に置かれ続けることとなります。
士師として主に立てられたサムエルは、イスラエルの民に悔い改めを促しました。
イスラエルの人々は偶像を打ち壊し、主にのみ仕えました。建国以来初の民族的回心が起こったのです。
ペリシテとの戦いに勝利したイスラエルは、彼らの主要な町エクロン、ガテまでも占領し、サムエルが士師を務めた間、平和を享受しました。
サムエルは、ベテルからギルガルに至る、約束の地の核心部分を巡り、祭壇を築き、主に仕え、40年間、民を治めました。
4. 全地全能の主に信頼しよう
箱の強奪も帰還も、すべて主の御手の業によることでした。
主の栄光が去り、絶望したイスラエルを、主は見捨ててはいませんでした。主の一方的な恵みの約束が、彼らを守り導きました。
災いすら、主の許しの範囲で起こっています。見上げるべきは主のみです。
人と人との関係性を破壊するコロナ禍にあって、残るのは、私と主との関係のみです。
一人一人が、これまでになく神との個人的交わりを深めるよう求められています。
ひたすら主に聴きつつ、聖書を学び、主を知っていきましょう。
この時代の信者の福音宣教の使命は変わりません。それを果たす道も、求める者に与えられています。どうあろうと今できることに力を注ぐだけです。
危機が不信仰をそぎ落とします。与えられた使命に今日も生きましょう。